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日本は「子どもの人工知能」で世界と戦え「GoogleやFacebookに勝つのは厳しい」(3/3 ページ)

人工知能(AI)に関わる研究者らは2016年4月、東京都内で「これからの技術開発の方向」についてパネルディスカッションを行った。本記事では、その議論の一部を紹介する。

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自動翻訳での対話は10年単位の期間が必要

安宅氏 松尾氏は付け加えることはあるか?

松尾氏 自動翻訳が実現したら世界は相当変わると思うこと。自動翻訳は人工知能にとって長年の夢だったが、実現に向けて近づいていると思っている。世界全体が日本語になるのと同じだから、日本にもチャンスが出てくるのではないか。

安宅氏 自動翻訳での対話はどのくらい先の未来に実現できるのか。

鳥澤氏 ドメインを限ると結構できている部分はある。例えば、東京大学の医学部と一緒に患者と医者の対話で自動翻訳機を活用していて、「収縮期血圧が170なので、ちょっと危ないですね」といったような内容は英語でも日本語でもできている。

 しかし、今のパネルディスカッションで話している内容まで正確に翻訳できるようになるかといったら、10年単位の期間を要するだろう。

鳥澤氏が発表した対災害SNS情報分析システム「DISAANA」の研究内容 (クリックで拡大) 出典:NICT

宮尾氏 自動翻訳は実現に向けて近づいている感覚はあるが、どんな会話でもちゃんと対話できて、意志疎通ができて、協調作業ができるレベルに到達するかといったら、今の状況では想像すらつかないレベルかなと思っている。

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