ニュース
マイクロ/ミリ波発生装置の雑音、100分の1に:光周波数コムを高感度検出器として活用(3/3 ページ)
NTTと東京電機大学は、線スペクトルが等間隔で並んだレーザー光源「光周波数コム」を用いて、マイクロ波/ミリ波発生装置の雑音を従来の1/100に低減することに成功した。
1万分の1までの雑音低減も可能か
25GHz信号発生用のVCO(電圧制御発振器)と、周波数可変用に別のVCOを組み合わせて用いると、6〜72GHzまで広範囲に周波数を変化させることができる。今回の研究でも、6〜72GHzまで周波数を変化させ、マイクロ波/ミリ波発生装置の雑音が低減することを確認した。
今回の研究成果を拡張し、3277本離れたスペクトルを用いると、1万分の1までの雑音低減が可能であることもシミュレーションで明らかにした。今後はこれらの技術を実証していく計画である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 電子振動周期860アト秒、GaN半導体で初観測
NTTと東京理科大学は2016年4月、窒化ガリウム(GaN)半導体において、アト秒時間で振動する電子運動を観測することに初めて成功した。観測した振動周期は860アト秒で、周波数は1.16PHz(ペタヘルツ)に相当する。 - 人の“模倣”ではないAIで、未来を作る
NTTは、「R&Dフォーラム 2016」の一般公開を前に、主な展示をプレス向けに紹介した。AI(人工知能)を搭載した“ぶつからないクルマ”や、眼球の動きから“好みのタイプ”を判別する技術、VR(仮想現実)を利用したスポーツトレーニングのデモなどが披露された。 - 屋外で20Gbps超える5Gマルチユーザー通信に成功
NTTドコモとエリクソン・ジャパンは15GHz帯を用いた屋外環境での5Gの通信実験を行い、受信時最大10Gビット/秒を超える通信速度の無線データ通信に成功したと発表した。2台の移動局装置を同時接続する実験では、20Gビット/秒を超える通信容量の無線データ通信に成功したという。 - 国内データセンター向け、OCP準拠のラック開発
伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)、村田製作所、NTTデータ先端技術の3社は、OCP(Open Compute Project)仕様に準拠した専用ラックシステムを共同で開発する。日本市場に適したラックサイズや電源仕様とする。