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米国、今後7年間で5G向けに4億ドルを投資11GHzの帯域幅も開放

米国は、欧州、韓国、日本と並んで5G(第5世代移動通信)の動きをけん引している存在だ。その米国で立ち上がった官民コンソーシアムが、今後の7年間で4億米ドルを5G向けに投資する。

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11GHzの帯域幅を5G向けに開放

 米国の政府機関と企業から成るグループは、今後7年にわたり合計4億米ドルを5G(第5世代移動通信)の研究開発に投じることを約束した。このニュースは、FCC(連邦通信委員会)が、11GHzの帯域幅を5G向けに開放することを決定したと報じた翌日となる2016年7月15日(現地時間)に伝えられた。

 支持者らは、今回の動きによって、米国は1GHz以下から60GHz以上までの周波数において、さまざまな次世代携帯電話サービスの提供をめぐる世界的な競争に参入することになると主張した。

 なお、欧州や中国、韓国、日本を含む地域は、5G研究開発の官民コンソーシアムを既に立ち上げている。

 米国の取り組みに携わる企業の専門家らは、今回の動きを賞賛した上で、5G向け周波数においての協調性と世界各地での研究努力について楽観的な見方を示した。

 米国の取り組みは、「Advanced Wireless Research Initiative(AWRI)」と呼ばれる全米科学財団(NSF)の新たなプログラムの下で行われている。AWRIは、企業、政府、学術研修者らが次世代の携帯電話技術およびサービスの研究に取り組める大規模な5Gのテストベッドを4カ所に創設することを目指している。

 これらのテストベッドは、AWRI管理下の官民コンソーシアムプログラム「Platforms for Advanced Wireless Research(PAWR)」によって創設される計画だ。PAWRの5年間の運営予算は8500万米ドルに上るが、そのうち5000万米ドルはNSFが負担する。残りの3500万米ドルの現金、研究設備や装置、人材については、20社以上から成るグループから拠出されるという。

 PAWRは2017年度から5Gのテストベッドの構築に着手する予定だ。テストベッドは、米国の小さな町に相当する規模になるという。PAWRの参加企業は理事会の一員として、テストベッドの提案依頼書の準備や、理事会が受け取る提案の採択などを担うようになる。

 PAWRは下記の分野やテーマを含め、5G技術を幅広く研究することを目指している。

  • スモールセルでミリ波を使い、最大100Gビット/秒の転送速度で数ブロック先にデータを送る
  • 6GHz以下の周波数帯を用いる動的スペクトル
  • ワイヤレスエッジを備えた有線データネットワークのアーキテクチャ
  • 大規模モバイルネットワークのアーキテクチャと管理技術
  • ホワイトスペース(未使用周波数帯)を用いた技術を用いて、長距離無線メッシュを介したGビット/秒クラスのリンクを実現する
  • 無線ネットワークの性能、安全性、信頼性を測定および監視する新たな方法
  • 未来の携帯電話アプリケーションおよびサービス

 PAWRに資源を提供する企業には、AT&TやHTC、Intel、Keysight Technologies、National Instruments(NI)、Qualcomm、Samsung Electronics、T-Mobile、Verizonなどが含まれている。

【翻訳:青山麻由子、編集:EE Times Japan】

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