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「SEMICON West 2016」、2年連続のマイナス成長となる半導体産業(前編)福田昭のデバイス通信(79)(2/2 ページ)

米国で開催された「SEMICON West 2016」の記者説明会から、SEMIによる半導体の市場動向を紹介する。前編となる今回は、半導体デバイスと半導体製造装置の市場動向について説明する。

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半導体製造装置の市場も2年連続でマイナス成長へ

 今年の行方を占うときに重要なのは、既に実績の出ている今年の前半を、前年の同じ期間と比較することである。今年の1月から5月までの実績を、さまざまな品目で昨年の同時期と比較してみせた。品目は、「ICの出荷数量」「半導体製造装置の受注額」「半導体製造装置の出荷額」「シリコンウエハー出荷額」「リードフレームの出荷額」である。期間は1月〜5月。

 これらの品目の中で、装置とウエハーは前年実績を割り込んでいる。今年の半導体製造装置市場と半導体用材料市場はあまり伸びない。


2016年1月〜5月の実績器を昨年同期と比較する(クリックで拡大) 出典:SEMI

 次に、同じ1月〜5月の期間で半導体製造装置の出荷額を地域別に比較してみた。欧州、日本、北米、韓国はいずれも、前年を大きく割り込んだ。一方、中国と台湾、東南アジアは大幅に増えている。特に台湾と中国は前年同期でトップだった韓国を追い抜いて2016年の1月〜5月期は地域別のトップを台湾、2位を中国が占めた。


半導体製造装置の出荷額を前年同期と比較(1月〜5月)(クリックで拡大) 出典:SEMI

 SEMIでは、半導体製造装置の受注額について第1四半期の実績を前年と比較することで、通年の出荷額をかなりの確度で予測できるとしている。その予測によると、今年の半導体製造装置の出荷額は対前年比1.4%減となる。


第1四半期の受注実績から、通年の出荷を予測する。両者には強い相関があるという経験則から、予測式を導出した(クリックで拡大) 出典:SEMI

次回に続く

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