「USB Type-C to HDMIケーブル」で簡単接続:Type-Cコネクター経由でHDMI信号を伝送
HDMI Licensingは、USB Type-Cコネクター規格向けにHDMIオルタネートモード(以下、オルトモード)の提供を始める。この技術を用いるとHDMI対応ソース機器とHDMI対応ディスプレイを直接接続し、USB Type-Cコネクター経由でネイティブHDMI信号を伝送することが可能となる。
オルトモード、HDMI 1.4bの全機能をサポート
HDMI Licensingは2016年9月14日、東京都内で記者会見し、USB Type-Cコネクター規格向けにHDMIオルタネートモード(以下、オルトモード)の提供を始めると発表した。アダプターやドングルを用いなくても、HDMI対応ソース機器とHDMI対応ディスプレイを直接接続し、USB Type-Cコネクター経由でネイティブHDMI信号を伝送することが可能となる。
HDMIオルトモードは、HDMIファウンダーズが開発した規格で、HDMI 1.4bの機能を全てサポートしている。解像度は最大4Kで、オーディオリターンチャンネル(ARC)やサラウンドサウンド、3D、HDMIイーサネットチャンネル、コンスーマーエレクトロニクス制御(CEC)などの機能を備えている。広帯域幅デジタルコンテンツ保護(HDCP1.4/HDCP2.2)にも対応した。
USB Type-C to HDMIケーブルは、ソース機器側にUSB Type-Cコネクターを、ディスプレイ側にHDMIコネクターをそれぞれ取り付けて一体化した。PCとモニターなど機器同士を同ケーブルで接続すると、機器はそれを検知して自動的にオルトモードとなり、ネイティブHDMI信号の伝送が可能となる。これまで提供されてきたオルトモードのように、接続のためのアダプターやドングルなどは用いる必要がないという。
2019年、HDMI搭載機器8億600万台、Type-C搭載機器20億台
HDMI Licensingの社長を務めるRob Tobias氏は、「HDMI技術は、家電製品やPC、携帯機器のメーカーなど1600社以上に採用され、これまでに全世界で60億台の対応機器が出荷されている。特に、HDおよび4K TVでは製造されている全ての製品がHDMI対応となっている」と、市場におけるHDMIのポジションを話す。
今後もHDMI対応機器の出荷台数は拡大を続けるとみられている。Rob Tobias氏はHDMI対応機器の出荷予測についても紹介した。これによると、HDMI対応フラットパネルの出荷台数は、2016年の2億3900万台に対して、2019年には2億6300万台となる見通しだという。フラットパネルディスプレイを含む全ての対応機器になると、2016年の7億5000万台に対して、2019年は8億600万台に膨らむ見通しだ。これに対して、USB Type-Cコネクター搭載機器の出荷数も、2015年の5000万台から、2019年には20億台へと一気に拡大すると予測されている。
USB Type-C向け HDMIオルトモードに対応した機器やケーブルの製品化時期について、Tobias氏は明確にしなかったが、「2017年1月に米国ラスベガスで開催されるCES会場において、関連企業から製品発表やデモ展示が行われるのではないだろうか」と語った。
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