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京セラ、業界最高の静電容量を実現したセラコン:スマホやIoT機器へ
京セラは、0.6×0.3mmサイズで4.7μF、0.4×0.2mmサイズで0.47μFの静電容量を実現した積層セラミックコンデンサーを開発した。2016年10月1日からサンプル出荷を開始する予定という。
スマートフォンやIoT機器に
京セラは2016年9月20日、0.6×0.3mmサイズで4.7μF、0.4×0.2mmサイズで0.47μFの静電容量を実現した積層セラミックコンデンサー「CM03X5R475M06A」「CM02X5R474M06A」を開発したと発表した。同社の調べでは、業界最高の静電容量を世界で初めて実現。同年10月1日からサンプル出荷を開始する予定となっている。
同社は、今回業界最高の静電容量を実現できた理由について、「長年培ってきたナノ材料技術と高精度加工技術により、容量密度2倍の微細な粒径を持つ材料を開発した。また、誘電体の薄層化により、安定的な多積層構造を確立できたこと」を挙げる。これにより、同サイズの従来製品より静電容量を2倍以上拡大している。
スマートフォンや普及拡大が見込まれるIoT機器に搭載することで、搭載部品点数の削減や省スペース化が可能になる。つまり、機器の高機能化や小型化に貢献する。
温度特性はX5Rで、定格電圧は6.3V。容量偏差は、±20%のM偏差となっている。
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