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±5nmを検出する光変位センサー、太陽誘電が展示:センサエキスポジャパン2016
太陽誘電は、「センサエキスポジャパン2016」で、±5nmを検出する光変位センサーを展示した。
2017年春に生産開始予定
太陽誘電は、2016年9月28〜30日に東京ビッグサイトで開催されている「センサエキスポジャパン2016」で、±5nmを検出する光変位センサーのプロトタイプを展示した。
同センサーは、太陽誘電独自の光学シミュレーションと光回折設計評価技術により、高精度で広い測定レンジを実現。現行のセンサーは、±0.1μmの測定精度で1000μmレンジだったが、プロトタイプで1000μmの測定レンジを維持し、±5nm(0.005μm)の測定精度を実現したという。
太陽誘電の新事業推進部に所属する松田勲氏は、同センサーの検出原理について「2枚の発光素子の位置ずれにより、回折が発生する。回折によって受光素子に入る光の量が変化するため、その変化を電圧に変換して位置ずれを測定している」と語る。
アプリケーションとしては、医療用ロボットの位置合わせや、橋などの公共建築物の監視などを想定。サンプル販売を既に開始しており、生産開始は2017年春の予定だ。
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