触れるだけでつながる、パナが人体通信を展示:曲がるリチウムイオン電池なども(2/2 ページ)
パナソニックは2016年10月3日、「CEATEC JAPAN 2016」(2016年10月4〜7日/幕張メッセ)のメディア向け先行公開で、同社の最新技術に関する展示を行った。本記事では、「銅メッシュタッチセンサー」「人体通信応用デバイス」「フレキシブルリチウムイオン電池」を紹介する。
フレキシブルリチウムイオン電池
また、同社が2016年9月に発表したフレキシブルリチウムイオン電池も展示している。通常の電池は、曲げると外装材や中身の構成が破損し、電池としての機能が失われる可能性がある。フレキシブルリチウムイオン電池は、曲げ半径R25mm、ねじり角25°となっており、繰り返し曲げたり、ねじったりしても性能が維持できるという。
カード向けJIS規格(半径約R40mm/ねじり角15°)以上の曲げ、ねじり耐性を有しており、電池駆動のカード型デバイスやスマートウェアなどの用途が検討されている。同社ウェアラブルエナジー事業部の技術第一課で主任技師を務める植田智博氏は、「柔軟性の高い材料と独自の積層電極構造を採用したことで、今回開発に成功できた」と語る。
同社のリリースによると、曲げ半径R25mmで1000回の曲げ試験、ねじり角25°で1000回のねじり試験実施後も、初期容量比99%以上の維持率を実現したとする。
最も小型な「CG-062939」のサイズは28.5×39.0mm、質量約0.7g、厚さは0.55mmである。公称容量は17.5mAh。2016年10月下旬からサンプル出荷を開始する予定だ。
なお、同社の展示では、小型発電技術と無線技術を組み合わせた「電池レス無線スイッチ」や、スタビライザーに活用できる「3Dアクチュエーター」なども展示されている。
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