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5G開発に注力する中国、背景には大規模なユーザー数ノキアの取り組みで探る5G最前線(4)(2/2 ページ)

日本、米国、韓国に加え、5G(第5世代移動通信)開発に積極的なのが中国だ。中国では携帯電話の利用者数が爆発的に増えている背景から、5Gの導入に向けて活発に取り組みを進めている。

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中国の通信事業者の動向

 5G関連の取り組みに熱心なのは政府だけではない。中国の通信事業者とパートナーも、5G技術の検証および応用する取り組みに積極的に参加している。

 中国の3大通信事業者は、プレ5Gネットワークの開発および検証作業を積極的に推進する計画を進めている。例えば、China Unicom(中国聯合通信)は、5Gエンドツーエンド・ネットワーク・アーキテクチャの主要技術のレイアウトを完成させ、「5G Open Lab」建設の完了を計画している。China Telecom(中国電信)は、2025年のネットワーク再構築を目指して、関連調査と実証実験を実施する予定である。

 China Mobile(中国移動通信)は、5G技術を応用する取り組みを進める中で、さまざまなパートナーと積極的に協力してきた。同社は、関連する5G技術を開発および検証し、IoT(モノのインターネット)、モバイル医療や自動車などの分野で5G技術の応用テストを行うために、青島に5G共同イノベーションセンターを設立することを2016年に発表している。また、クラウドRANの開発と標準化を促進するために、11月に開催された「Workshop of Wireless Cloud Networks C-RAN」で、マルチベンダーと覚書(MOU)に署名した。


5G共同イノベーションセンターの設立についてMOUに署名した時の様子

 さらに、China Mobileは「2016 Shanghai Car Racing Competition」で5G技術を応用した。この大会では、超高密度異種ネットワーク(HetNet)とMEC(モバイル・エッジ・コンピューティング)やEVO(エッジ・ビデオ・オーケストレーション)といった高度な5G技術が使用され、多方向ライブブロードキャストが実現された。これは、通信業界において、高度な5G技術を初めて商用的に応用した例である。この他、China Mobileとベル研究所(中国拠点)および中国移動通信研究院は、複数のシナリオに対するMECの応用について、共同で研究や検証、デモの実施を進めている。

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