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緑色蛍光体を開発、8K放送のきれいな色を再現NIMSとシャープが開発(2/2 ページ)

物質・材料研究機構(NIMS)とシャープの研究チームは、色域を拡大する緑色蛍光体を開発した。この蛍光体を用いて白色LEDを試作したところ、8K放送に対応できる色再現域を達成できることが分かった。

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緑色と赤色の色純度が大幅に改善

 開発した白色LEDを用いて、液晶用の色フィルターを通過した後の色再現範囲(色域)を測定した。開発品は、CIE1931座標上でBT.2020比の85%、CIE1976座標上でBT.2020比の90%という色域を達成した。これに対して従来品は、CIE1931座標上で72%、CIE1976座標上で78%の色域にとどまっているという。測定結果から、緑色と赤色の色純度が大幅に改善されていることが分かった。


CIE1931色度座標における白色LEDバックライトを用いたディスプレイの色再現域(白い三角形)。左が開発品、右は従来品 出典:NIMS

CIE1976色度座標における白色LEDバックライトを用いたディスプレイの色再現域(白い三角形)。左が開発品、右は従来品 出典:NIMS

 研究グループは今後、材料の組成と製造プロセスを最適化し、発光効率をさらに向上させることで明るさを改善していく。また、デバイスパッケージを工夫することで、コスト節減に取り組む考えである。

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