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SiCとリカロイで電力変換モジュールが従来比1/3にテクノフロンティア 2017

アルプス電気は、「TECHNO-FRONTIER 2017(テクノフロンティア2017)」(2017年4月19〜21日、幕張メッセ)で、従来品に比べて体積を3分の1に小型化した電力変換モジュールを展示した。SiCパワーデバイスと、アルプス電気独自の材料を使ったコイルによって、この小型化を実現した。

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体積を3分の1に

 アルプス電気は「テクノフロンティア2017」で、双方向AC-DC電力変換モジュールを展示した。従来品に比べて体積を3分の1に低減した点が最大の特長だ。

体積を従来比で3分の1に低減した電力変換モジュール。モジュールを覆っているアクリルケースが、従来品のサイズを表している。かなり小型になっていることが分かる(クリックで拡大)

 SiC素子と「リカロイコイル」を採用したことで、大幅な小型化を実現した。SiC素子を採用することでスイッチング周波数を上げ、コンデンサーやインダクターのサイズを小型化できる。スイッチング周波数を高速にすると変換効率が低下してしまうが、アルプス電気は、同社独自のリカロイコイルを使うことで、効率の低下を抑えた。つまり、変換効率を維持したまま、3分の1に小型化したのが、今回展示した製品である。なお、変換効率は95%である。

 リカロイコイルは、アルプス電気が独自に開発した磁性材料「リカロイ」を使ったコイルである。損失が少なく、コイルを小型化できる点が特長だ。磁性材料としてはフェライトが一般的だが、フェライトは低損失でも、飽和磁束密度が低く、コイルを小型化することが難しい。その点、リカロイは飽和磁束密度が高いので、コイルを小型化できる。

「リカロイ」の特性(左)と、リカロイを使ったトロイダルコイル(クリックで拡大)

 今回展示した小型の電力変換モジュールは、主に蓄電池システムや電気自動車(EV)用充電システム、太陽光パネル用パワーコンディショナーなどをターゲットにしている。


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