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OEMに車載ソフトを直接提供、レベル5の実現へISO 26262をサポート(2/2 ページ)

Wind River(ウインドリバー)が、コネクテッドカーや自動運転車向けに3つの車載ソフトウェアを発表した。OEMにセキュアな車載ソフトウェアを提供することで、コネクテッドカーや自動運転車の早期実現を目指すという。自動運転については、レベル3〜5まで視野にいれている。

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Wind Riverが提供する3つのソフトウェア

 Wind Riverが新たに発表した車載ソフトウェアは3つある。その1つが、自動運転のソフトウェアプラットフォーム「Drive」だ。Driveを活用すれば、レベル3〜5の自動運転が実現するという。実際に活用された例として、ラトナム氏は「AiMotive」を挙げた。AiMotiveは人工知能ベースの画像認識システムであり、車、人、信号などを同定する機能を備えている。


交通渋滞時にソフトウェアが車の流れを見て自動で車線を変更するのがレベル3、スマートフォンで車を呼ぶと自分がいる場所まで来てくれるのがレベル4、完全オートパイロットで走行するのがレベル5 出典:Wind River

AiMotiveの画像認識 出典:Wind River

 Driveを実装できるのはFPGA、GPU、CPU、HWACCL(ハードウェアアクセラレーター)などのハードウェア。パフォーマンスはソフトウェアエクステンションで最適化できる。また、Driveは自動車分野の機能安全規格「ISO 26262」で「ASIL−D」の認証を受けている。ラトナム氏は、「自動運転の分野では、ASIL-Dの認定が何よりも重要。ASIL-Dの認定を得た、すなわち安全だということだからだ」と語った。


Drive実装時の物理構造 出典:Wind River

 2つ目は、OTA(Over-The-Air)経由でソフトウェアをアップデートする「CarSync」だ。Carsyncは、1)OEMが用意したアップデート情報を、2)Bluetooth、LTE、Wi-FiなどでECU(電子制御ユニット)に送り、3)ECUがアップデートされると、4)アップデートの結果がOEMに伝わる――という仕組みになっている。


CarSyncの仕組みについて 出典:Wind River

 3つ目は、セキュアな車内体験を実現するソフトウェアプラットフォーム「Cockpit」。Cockpitは複数のソフトウェアブロックで構成され、デジタルクラスタからリアルシートエンタテイメントまで提供できる。Linuxの自動車用OSに準拠する。


Cockpitのイメージ 出典:Wind River

 ラトナム氏によると、Wind Riverのソフトウェアコンポーネントは全てISO 26262に準拠している。同氏は、「世界中には数多くのソフトウェアメーカーがあるが、ISO 26262をサポートするソフトウェアを提供できる企業は少ない」という。

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