パナソニック、インフラ点検サービスに乗り出す:ロボットや4K画像の技術を活用
パナソニックとパナソニックシステムソリューションズジャパンは、ロボティクスと画像処理の技術を活用したインフラ点検サービス「Smart Image Sensing」を始める。
老朽化が進むインフラ設備、点検/保守業務を支援
パナソニックとパナソニックシステムソリューションズジャパンは2017年7月、ロボティクスや画像処理の技術などを活用したインフラ点検サービス「Smart Image Sensing」事業を始めると発表した。このサービスは道路や橋、ダムなど老朽化が進む各種インフラ設備が主な対象となる。
同社は得意とするロボット技術と4K画像処理技術に加え、堅固な業務用端末機器や全国に展開するフィールドサポート網を活用していく。さらに、測定データの「可視化」や「収集、管理、提供」なども含めたサービスを行う。
サービスメニューとして今回用意したのは4種類。1つ目は「水中Rov.(Remotely Operated Vehicle)点検サービス」である。ダム水中部の網羅点検と、点検結果の数値データ化による経年変化のモニタリングなどによって、予防保全型維持管理を支援するサービス。すでに2016年11月よりサービスを始めているという。
2つ目は「インフラ設備撮影サービス」。これは柱上にある鳥の営巣点検など、高所や広い範囲で実施しなければならない目視点検作業の自動化、画像AIによる異常検知や情報提供などを行うサービスとなる。
3つ目は「4K画像活用構造物点検サービス」である。4Kカメラ装置で定点観測を行い、構造物のたわみ量などを測定し、可視化する。4つ目は「ドローン点検支援サービス」である。カメラを搭載したドローンを用い、高所にあるインフラ設備の確認、災害発生時における現場の状況確認、危険箇所などの監視支援などを行う。ドローンの飛行申請から運行、結果報告まで一連の作業をワンストップでサービスする。
今後は、業務別サービスパッケージの展開や、AI技術を用いた予兆監視など、より付加価値の高いサービスを充実させていく予定である。
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