日本NI、PCIe Gen3対応のPXIモジュールを拡充:リモート制御、バス拡張用
日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は、PCI Express Gen3(PCIe Gen3)を採用したリモート制御、バス拡張用PXIモジュールを発表した。より高度で高速なテストシステムの構築が可能となる。
より高度で高速な測定やデータ収集が可能に
日本ナショナルインスツルメンツ(日本NI)は2017年9月、PCI Express Gen3(PCIe Gen3)を採用したリモート制御、バス拡張用のPXI(PCI eXtensions for Instrumentation)モジュールを発表した。第5世代移動通信(5G)の研究やRF信号の記録再生、多チャネルのデータ収集といった用途に向ける。
リモート制御モジュールは2種類あり、シングルポートの「PXIe-8398」とデュアルポートの「PXIe-8399」を用意した。PXIe-8398を用いると、最大13.7Gバイト/秒のデータスループットでホストコンピュータとの通信を行うことができる。PXIe-8399を用いると、2つ目のポートを介して別のシャーシとデイジーチェーン接続することができる。これによって、1台のホストコンピュータで複数のPXIe対応シャーシを制御することが可能となる。
バス拡張モジュール「PXIe-8394」は、複数のPXIシャーシを連結したシステムに対応するだけでなく、RAID対応データストレージアレイやATCA(Advanced Telecommunications Computing Architecture)対応のFPGAモジュールなど、周辺デバイスとも高いスループットで通信を実現することができる。例えば、あるPXIコントローラから、別のPXIシャーシに実装されているPCIe Gen3対応計測器などと、最大6.8Gバイト/秒の帯域幅でピアツーピアのストリーミングが行えるという。
日本NIはこれまで、PCIe Gen3対応製品として、組込みコントローラ「PXIe-8880」と24Gバイト/秒のシステム帯域幅に対応するPXIシャーシ「PXIe-1085」を供給してきた。今回の新製品は、これらの製品を補完するものである。
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