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センシング技術で日本市場に切り込む、amsが会見:PSI5搭載の位置センサーも発表(2/2 ページ)
amsは、センシングを中心とした事業戦略について記者会見を開催した。得意とする、光、イメージ、オーディオ、環境に特化した製品構成を取りそろえ、自動車分野など日本市場でのさらなる成長意欲を示した。
M&Aも積極的、過去2年間で6社を買収
センサー技術の強化を図るべく、M&Aも積極的に行っている。2015年7月からの2年間で6社を買収した。光センサー領域を例に取り、「もともとamsの強みであった光センサーに加え、光路やパッケージングに強みがあるHeptagonの買収、VCSELなどの光源に強みがあるPrinceton Optronicsの買収によって、あらゆる光センシングソリューションに対応できる」とEverke氏は語り、同社が持つセンサー技術を機動的なM&Aによってカバーし、顧客が求めるバリューチェーン全体を一気通貫で提供可能となったとする。
日本市場について、Everke氏は「電気自動車、自動運転というメガトレンドに加え、大手自動車メーカーが多数存在する日本市場は大きなチャンスであり、当社のソリューションを提案したい」と述べ、期待感を示した。
PSI5を搭載した車載グレードの磁気位置センサー
記者発表に併せて、非接触型回転式磁気位置センサー「AS5172A」「AS5172B」も発表した。このセンサーはISO 26262とAEC-Q100に準拠した車載グレード製品であり、インタフェースにPSI5を採用したことによるハーネス数の削減が特長となる。
現在、量産中であり即時に入手が可能。ブレーキ、アクセルペダルの位置センシングや車体のライドハイトセンサーなど自動車用リモート位置センシングの多くに適合し、特に電気自動車での採用を見込む。
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