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Qualcomm、5Gモデムチップでデータ接続に成功:28GHz帯を使ってデモ
Qualcommは、同社の5Gモデムチップセット「Snapdragon X50」を使い、5Gデータ接続のデモに成功したと発表した。
5Gモデムチップセットで、5Gデータ接続を実施
Qualcommは2017年10月17日(香港時間)、香港で開催された「Qualcomm 4G/5G Summit」(2017年10月16〜18日)において、同社の子会社であるQualcomm Technologiesが、モバイルデバイス向けの5G(第5世代移動通信)モデムチップセットで、5Gデータ接続を実施したと発表した。
同モデムチップセットは、2016年のQualcomm 4G/5G Summitで発表した「Snapdragon X50」である。今回のデータ接続のデモは、米国カリフォルニア州サンディエゴで行われた。28GHz帯において、100MHz帯の搬送波を複数使うことで、下りでギガビットクラスの5Gデータ接続に成功したという。デモでは、Snapdragon X50 5Gモデムの他、Qualcommのミリ波帯RFトランシーバーIC「SDR051」、Keysight Technologiesの信号テストセット「5G Protocol R&D Toolset」と「UXM 5G Wireless Test Platform」を使用した。
さらにQualcommは、5Gのための試験や最適化に向けた、5G対応スマートフォンのレファレンスデザインも発表した。
現在、5Gの標準化が進んでいて、2017年末にはフェーズ1の仕様策定が完了する予定となっている。
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