5G NR向けテストシステムなどを披露 キーサイト:性能にこだわった計測器を展示
キーサイト・テクノロジーは、「マイクロウェーブ展 2017」で、「最高性能」にこだわった測定器と、5G NRの本格普及に向けたテストソリューションを展示した。
「Snapdragon」を用い、5Gデータ接続試験にも成功
キーサイト・テクノロジーは、「マイクロウェーブ展 2017」(2017年11月29日〜12月1日、パシフィコ横浜)で、「最高性能」にこだわった5種類の測定器を、次世代標準製品として一堂に展示した。5G(第5世代移動通信)NR(New Radio)の本格普及に向けたテストソリューションも紹介した。
同社は創業当初から世界最高にこだわり、最高性能の測定機器を開発、供給してきた。今回もブースには「世界最高」と位置付ける製品を展示。来場者は展示品を実際に操作し、「最高性能」を体感した。
ブースに展示した「世界最高」をうたう測定器の1つは、測定周波数範囲が900Hz〜120GHzで、極めて高いシステム確度を実現したPNAシリーズ広帯域ミリ波ネットワークアナライザーシステム「N5291A」。0.015dB未満の振幅安定性と、0.15度未満の位相安定性を実現している。
2つ目はUXA Xシリーズシグナルアナライザー「N9041B」。3Hzから110GHzまで連続掃引が可能である。110GHzで−150dBm/Hzという極めて低いノイズフロア性能を実現した。3つ目は広帯域サンプリングオシロスコープ「86100D/N1046A」。100GHz超の広帯域、100fs以下の残留ジッタ、そして4チャネル同時評価を実現している。
4つ目は、超高速の任意波形発生器「M8196A」。サンプリングレートは最高92Gサンプル/秒、アナログ帯域は32GHzで4チャネルを備えている。高速かつ複雑な信号も簡単に生成可能である。最後はオシロスコープ「Infiniium Sシリーズ」。分解能10ビットのA-DコンバーターICを採用しながらも、フロントエンドのRF性能を高めることで低ノイズを実現し、より正確な波形観測を実現したという。
この他、5G(第5世代移動通信)技術が「プレ5G」から「5G NR」へと本格的に移行する中で、5G NR対応のテストソリューションをいち早く用意した。ブースでもこれらのソリューションを紹介した。既に、キーサイト製の「5GプロトコルR&Dツールセット」とQualcomm Technologies製「Qualcomm Snapdragon X50 5Gモデムチップセット」を用い、5Gデータ接続試験にも成功している。
キーサイトは、2015年に無線通信の研究開発向けソフトウェアを手掛けてきたAnite(アナイト)を、2017年1月には物理ネットワークや仮想ネットワーク向けテストソフトウェアを開発するIXIA(イクシア)を、それぞれ買収した。ネットワークの第1層(物理層)向け測定器で強みを持つキーサイトだが、2社を買収したことで、第2層から第7層の上位アプリケーション層を含むテストソリューションを、ワンストップで顧客に提供することが可能となった。
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