香港エレクトロニクス・フェアが間もなく開催:アジア最大規模のエレ系見本市(2/2 ページ)
2018年4月13〜16日、香港で「香港エレクトロニクス・フェア(春)」と「インターナショナルICTエキスポ」が開催される。香港という地の利を生かしたアジア最大規模のエレクトロニクス系見本市である。数多くの電子部品メーカーや機器メーカー、技術系スタートアップ企業が、IoT(モノのインターネット)やVR(仮想現実)/AR(拡張現実)機器などを競うように展示する、一大イベントだ。
香港のスマートシティー構想がテーマ
今回のインターナショナルICTエキスポのテーマは、「Smart City: The Way of the Future」だ。ICT技術を活用して、より効率的かつ環境にやさしい街づくりを行うための最新技術が展示される。中でも興味深いのが、「Smart City」ゾーンだ。ここでは、開催地である香港が描くスマートシティー構想に関連する技術が展示される。Hong Kong R&D Centre for LSCM Enabling Technologies(以下、LSCM)や、The Automotive Parts and Accessory Systems(APAS) R&D Centre、The Hong Kong Applied Science and Technology Research Institute(ASTRI)といった研究開発機関の展示が多くそろう。
LSCMは、重い荷物を持ちながら人と並行して歩くことができるロボット「Follow-Me」を披露する。APAS R&D Centreは、EV(電気自動車)向けの持ち運べる充電器を、そしてASTRIは、スマート街灯などを展示する予定だ。スマート街灯はディスプレイを備えていて、NB(Narrow Band)-IoT技術に対応するという。将来的には、5G(第5世代移動通信)の基地局などを取り付けるアイデアも出ている。
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