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マイコン大手Infineon Technologiesの埋め込みフラッシュメモリ技術福田昭のストレージ通信(97) STが語る車載用埋め込み不揮発性メモリ(10)(2/2 ページ)

今回は、Infineon Technologiesが開発した埋め込みフラッシュメモリ技術「HS3P(Hot Source Triple Poly)」を取り上げる。HS3Pによるメモリセルトランジスタの動作原理や、どういった分野で実用化されているかを解説する。

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車載用、産業用、スマートカード用で実用化

 HS3P技術は車載用、産業用、スマートカード用に実用化されている。車載用では、コード格納用のフラッシュメモリと、データ格納用のEEPROM(フラッシュメモリによってEEPROMの動作をエミュレーションしている)がある。

 車載用マイコンに搭載したHS3Pフラッシュメモリでは、4Mバイトのコード格納用フラッシュメモリと、64Kバイトのデータ格納用EEPROMを内蔵した製品がある。動作温度範囲が−40℃〜+125℃と広い。

 コード格納用フラッシュメモリのアクセス時間は30ナノ秒、プログラム速度は2Kビット/195マイクロ秒、書き換え可能回数は1000サイクルである。データ格納用EEPROMのアクセス時間は100ナノ秒、プログラム速度は64ビット/65マイクロ秒、書き換え可能回数は50万サイクルである。


65nm世代のHS3P技術による埋め込みフラッシュメモリの用途と概要 出典:STMicroelectronics(クリックで拡大)

65nm世代のHS3P技術による埋め込みフラッシュメモリを内蔵する、車載用マイコン「TC27xT」の例 出典:STMicroelectronics(クリックで拡大)

次回に続く

⇒「福田昭のストレージ通信」連載バックナンバー一覧

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