マクニカ、工場や事務所などでのAI×IoT導入を支援:推論を実装したエッジも販売予定(2/2 ページ)
マクニカは、「第7回 IoT/M2M展【春】」で、AI(人工知能)技術を活用した製造ラインにおける予知保全・異常検知システムなどのデモ展示を行った。
3つの応用事例
LoRaWANパッケージの応用事例コーナーでは、スマートオフィスやスマートビルディングに向けた3つの用途を紹介した。「トイレの利用モニタリング」「空間環境モニタリング」「駐車場モニタリング」である。ネットワークサーバやゲートウェイ、各種センサーなどのエンド端末、可視化するための表示アプリケーションをワンパッケージにして提供する。
例えば、トイレの利用状況をモニタリングするために、ドアの開閉センサーを用意した。オフィスの空間環境をモニタリングするためには、温湿度センサーやCO2センサー、PM2.5センサーなどを活用する。駐車場の満空モニタリング用には、赤外線応用のパーキングセンサーを用い、駐車スペースごとに車両の有無を検出する。ゲートウェイは屋内用と屋外用を用意している。
各種センサーで収集したデータはネットワークサーバに送信される。利用者は机上のPCや各自のスマートフォンなどを使って、トイレの利用状況や駐車場の空車状況などを簡単に確認することができるようになる。
FPGAにAIプロセッサIPを実装
AI×FPGAによる物体検知のコーナーでは、エッジ側でディープラーニングの推論処理まで行うソリューションを紹介した。マクニカ製評価ボード「Magnes86」には、ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)製のAIプロセッサIP(Intellectual Property)「ZIA DV700」が組み込まれたIntel製FPGA「Arria 10 GX」が搭載されている。モルフォ製学習済みモデルなどを組み合わせることで、エッジ側での処理を実現した。
ブースでは、車両や人が道路を走行している映像をPCのディスプレイ上に表示させ、その画面を外部のカメラで撮影した映像から、車両や人を認識するデモを行った。デモ機には16種類の物体を学習したモデルが用意されており、毎秒12フレームの処理速度で車両、人などを検知するデモを行った。
GPGPUを用いた従来システムに比べて、消費電力を小さくでき、最適なアルゴリズムにも柔軟に対応することができるという。同社は、ADAS(先進運転支援システム)や外観検査装置、監視カメラシステムなどの用途に提案する。
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