顧客に寄り添い、価値あるIoTの実現へ貢献するTED:IoT環境をより早く、簡単に構築(2/2 ページ)
東京エレクトロン デバイス(TED)は、「第7回IoT/M2M展【春】」で、IoT(モノのインターネット)事業を進めるに当たっての課題を浮き彫りにし、これらを解決するためのソリューションを提案した。
AIアクセラレーターを用いた外観検査システムのデモを展示
AI(人工知能)活用の事例も紹介した。AIアクセラレーターカード(開発中)を用いた外観検査システムのデモである。このカードには、IntelのUSBスティック型AI推論エンジン「Movidius Neural Compute Stick」に搭載されているAIアクセラレーターICを実装するという。
ブースでは、コンベア上を流れる缶コーヒー用キャップの位置を検査システムが認識。その上で対象物の傷や汚れを検知して、「OK」あるいは「NG」を判別して仕分けするデモを行った。画像入力は一般的なUSBカメラを用いる。既存のPCにAIアクセラレーターカードを追加することで、AIを活用した検査の自動化が可能だという。AIアクセラレーターカードは2018年末にもリリースの予定である。
この他、音声認識プラットフォームによるAIスピーカーの事例や、TOF(Time of Flight)カメラによる人流検知ソリューションも紹介した。AIスピーカーに向けたソリューションは、NXP Semiconductors製「i.MXアプリケーションプロセッサ」の提供から、通信機能などを集積したモジュール製品の開発、クラウドサービス活用まで、包括的な支援を用意している。
人流検知ソリューションでは、自社ブランド「inrevium」のTOFカメラを、展示コーナーやプレゼンテーションコーナーに設置。特定エリア内の来場者数をカウントしつつ、Azureを活用して混雑状況などを分析し「情報の見える化」などを行った。認識ソフトウェアを変更することで、工場内の安全監視やロボットビジョンなど、さまざまな用途に対応できるという。
業務連携のコーナーでは、導入したIoTを効率よく活用し、価値を生み出すためのソリューションを紹介した。ここではAzureと可視化ツールによる分析や作業指示に基づく、フィールドサービス業務あるいは生産管理システムとの連携などを提案する。
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