Infineon、300mm対応パワー半導体新工場を建設へ:19億ドルを投じオーストリアに
Infineon Technologiesは2018年5月18日、拡大の一途にあるパワー半導体の需要に対応すべく、今後6年間で約16億ユーロ(約18億8000万米ドル)を投じ、6万m△△2△△規模の新しい工場を設立すると発表した。
2019年着工、2021年の稼働を予定
Infineon Technologiesは2018年5月18日、拡大の一途にあるパワー半導体の需要に対応すべく、今後6年間で約16億ユーロ(約18億8000万米ドル)を投じ、6万m2規模の新しい工場を設立すると発表した。
完全自動型の新しい300mm(=12インチ)ウエハー対応工場は、Infineonの既存の製造工場と同じく、オーストリアのフィラッハ市に建設される予定だ。2021年の生産開始を予定しているという。
InfineonのCEOであるReinhard Ploss氏は、「パワー半導体の需要は、気候変動や人口構造の変化、加速するデジタル化などの世界的な大きな流れを受け、増加の一途にある。電気自動車やコネクテッドカー、電池駆動デバイス、データセンター、再生可能なエネルギー源による発電などには、高効率かつ高信頼性のパワー半導体が不可欠だ」と述べる。
フィラッハ市には、Infineonのパワー半導体の開発センターがある。300mmウエハーを用いたパワー半導体は、このフィラッハの拠点で開発され、同社が半導体前工程製造を手掛ける主要拠点である、ドイツ・ドレスデンの工場へと展開された。
Infineonは、「新しいフィラッハ工場では、約400の新たな雇用を生み出すことが可能だ。2019年前半に、建設に着手する予定である」と述べている。
市場調査会社であるIHS Markitによると、世界最大のパワー半導体メーカーであるInfineonは、世界パワー半導体市場において約18.5%のシェアを占めているという。
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- インフィニオン、300mmウエハーでのIGBT量産を2014年中に実施へ
インフィニオン・テクノロジーズは、300mmウエハーによるIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)の量産を2014年中に開始する明らかにした。量産当初は最大1200V耐圧の家電向け製品を展開し、早ければ産業向け製品も2015年から量産する予定だ。 - 2017年アナログICメーカー売上高ランキング
IC Insightsは2018年5月1日(米国時間)、2017年におけるアナログICメーカーの売上高上位10社を発表した。 - CreeがInfineonのRFパワー事業を買収
Creeが、Infineon TechnologiesのRFパワー事業を約4億3000万米ドルで買収したと発表した。 - 強力なセキュリティをハードウェアで実現
IoT(モノのインターネット)システムにおいて、セキュリティ技術が重要性を増している。インフィニオン テクノロジーズ ジャパンは、産業向けIoTでハードウェアによる高度なセキュリティソリューションを提案する。 - SMIC、深センに12インチ対応半導体工場を建設へ
中国のファウンドリーであるSMIC(Semiconductor Manufacturing International Corporation)は、12インチウエハー対応半導体工場を中国・深センに建設すると発表した。2017年末の稼働を予定する。 - 600億円の投資を始めるローム、SiCでトップ狙う
ロームは2018年4月10日、SiC(炭化ケイ素)パワーデバイスに関する成長戦略を説明した。2025年に市場トップとなる市場シェア30%の獲得を目指し、累積で約600億円の投資を行う方針だ。