ローソンが実現したい“未来のコンビニの姿”:AIやロボットを活用(2/2 ページ)
小売業として初めて「CEATEC JAPAN 2018」に出展したローソンは、「IoTタウン」にて、AI(人工知能)やロボット、RFIDなどを活用した“未来のコンビニ”のコンセプトを展示した。
帝人と開発したRFID在庫管理システム
3つ目のコンセプトが、RFIDを用いた商品の在庫管理だ。これには、ローソンが帝人とともに開発した、リアルタイムの在庫管理システムが使われている。同システムは、帝人のRFID棚管理システム「RecoPick(レコピック)」をベースとしたもの。電波が広範囲に拡散しない特殊なアンテナシート上に商品を並べておき、商品が購入された(棚から、なくなった)ことをリアルタイムに検知して、在庫管理システムに反映させる。電子タグには、賞味期限などの情報も搭載されているので、在庫の他に、「賞味期限が近い」ことなども分かるようになっている。データは全てクラウドにアップされているので、ローソンの店舗では、商品の在庫の他、購入された時間、購入された棚の場所などをタブレットで確認できるようになる。
ローソン 理事執行役員 オープンイノベーションセンター長を務める牧野国嗣氏は、未来のコンビニエンスストア(コンビニ)が”町の集会所”のような機能を果たすようになるのではないかと語る。ただし、ローソンはコンビニの無人化(働く従業員をなくすこと)を目指しているわけではない。「われわれの強みは全国に存在する1万5000軒の店舗。コンビニで働く人をなくすというのは、ローソンの価値をなくすことに等しい。ロボットやAIの活用で目指すのは、あくまで省力化である」(牧野氏)
同氏は、今回のブースで展示しているコンセプトには、20社を超えるパートナー企業が関わっていると述べる。「この先、これまでは考えたことのなかった分野や業界と連携する可能性も大いにあるだろう。Co-creation(共創)とよく言うが、これはそれほど簡単なことではなく、課題も多い。だが、そうしたハードルを乗り越えることで、これまでできなかったようなものを実現できる。それは、われわれもこれまでに体験してきたことだ」(牧野氏)
ローソンは、今回展示したコンセプトを基にした店舗を2025年にも実現したいとの意気込みを語る。なお、CEATECのブース内には「ローソン CEATEC店」を設置。おにぎりやお菓子などの商品を購入できる(もちろん、これらの商品は、帝人と開発したリアルタイム在庫管理システムによって、在庫管理が行われている)
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