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ETアワード ―― NEC、富士通、LeapMindなど受賞スタートアップも表彰

組込みシステム技術協会(以下、JASA)は2018年10月31日、優れた組み込み技術や製品、ソリューションなどを表彰する「ET/IoT Technology 2018 アワード」の受賞社を発表した。

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 組込みシステム技術協会(以下、JASA)は2018年10月31日、優れた組み込み技術や製品、ソリューションなどを表彰する「ET/IoT Technology 2018 アワード」の受賞社を発表した。

 ET/IoT Technology 2018 アワードは、2018年11月14〜16日に開催される組み込み/IoT(モノのインターネット)関連技術展示会「Embedded Technology 2018/IoT Technology 2018」(以下、ET/IoT展:会場=パシフィコ横浜)の出展企業を対象に実施している表彰。例年、ET/IoT展の会期中に受賞社が発表されていた。今回、2018年開催から、展示会開幕前に受賞社を発表する形態に変更され、10月31日に受賞社を発表する会見を開催した。

 2018年開催のET/IoT展から展示会の位置付けを「エッジテクノロジーの展示会」に変更するとの方針であり、ET/IoT Technology 2018 アワードでも「Edge Technology優秀賞」を新設。また、展示会への出展誘致を強化しているスタートアップ企業を対象にした「スタートアップ優秀賞」も新設した。なお、今回のアワードには、前回よりも12件多い、61件の応募が出展社から寄せられたという。

 ET/IoT Technology 2018 アワードの受賞社は、下記の通り。

「ET/IoT Technology 2018 アワード」受賞社一覧
受賞名 受賞社名 受賞品目名 概要
Embedded Technology
優秀賞
NEC センサーを印刷する!超解像度感圧センサー技術 あらゆる場所でヒト・モノの状態・動きを2次元で高速に検知
Edge Technology
優秀賞
LeapMind DeLTA-Family 組み込みDeep Learningのビジネス導入を支援するトータルソリューション
IoT Technology
優秀賞
富士通 FUJITSU IoT Solution Battery-free Beacon PulsarGum(パルサーガム) 電池交換要らずの柔らかい薄型ビーコン
アルプス電気/NTTデータ経営研究所 局所集中型低消費電力無線通信技術 通常無線の1000分の1の電力で高速セキュア通信が可能に
スタートアップ
優秀賞
シード Smart Parking(スマートパーキング) IoTカラーコーンを置くだけで1台から無料でコインパーキング
ロビット AI技術を活用した外観検査ロボット『TESRAY』 ロボット・AI・照明技術を組み合わせた外観検査ソリューション
JASA特別賞 STARWING Technology SiPS - Centimeter Level Indoor Positioning System センチメートル単位で測位可能なBluetooth室内測位技術

Edge Technology優秀賞はLeapMind


審査委員長を務めたETカンファレンス実行委員会委員長の山田敏行氏

 新設のEdge Technology優秀賞は、「組み込みDeep Learningのビジネス導入を支援するトータルソリューション」を出品するLeapMindが受賞。審査委員長を務めた山田敏行氏は「誰でも簡単にAI(人工知能)をエッジで利用できるトータルソリューションを用意している点を評価した」と受賞理由を説明。ET/IoT展では、同ソリューションをベースにした画像認識システムのデモなどを展示する予定だという。

 Embedded Technology優秀賞はNECが「印刷で製造できるシート状感圧センサー」で受賞。同センサーは、10cm2当たり5900個という密度で、感圧センサー素子を形成可能。シート状であり、倉庫や店舗の棚に敷くことで物品の状態監視が行えるなど、幅広い用途で応用が見込める点なども評価された。

左=NECのシート状感圧センサー / 右=シート状感圧センサーのデモ (クリックで拡大)

富士通のバッテリーフリービーコン「FUJITSU IoT Solution Battery-free Beacon PulsarGum(パルサーガム)」

 IoT Technology優秀賞は、富士通と、アルプス電気/NTTデータ経営研究所(=共同応募)が受賞。富士通の受賞品目は、バッテリーフリーで柔らかいビーコンで、「ビーコンのIoT分野での活用範囲を広げるものと評価した」(山田氏)。アルプス電気/NTTデータ経営研究所の受賞品目は局所集中型低消費電力無線通信技術で、交信距離5〜10mにおいて消費電力を通常の1000分の1にまで低減できるという。インフラの監視用途での応用が見込まれている。山田氏は「技術ありきのシーズ志向であれば、無線の到達距離を延ばす方向に進んでしまいがちだが、この技術は、老朽化インフラの監視という社会課題に則した最適な仕様とした点が受賞理由の一つ」と述べた。


スタートアップ優秀賞を受賞したシードのSmart Parking(スマートパーキング)は、ビーコン機能を内蔵した“IoTカラーコーン”を駐車スペースに設置し、スマホをかざすことで入出庫などを管理する。貸駐車場ビジネスの課題である初期導入費用をIoTを活用して解決し、駐車場シェアリングソリューションを実現するというビジネス面での着眼点などが評価された。

 各受賞品目は、各受賞社の出展ブースで展示される。また、ET/IoT展の開催2日目(2018年11月15日)には、アワード受賞社プレゼンテーションおよび、授賞式が展示会場で実施される。

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