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ソニー、車載向け540万画素CMOSイメージセンサー照度0.1〜10万ルクスに対応

ソニーは、月明りから太陽光まで広い外光環境において、障害物や標識などの交通環境を高い精度で認識することが可能な車載カメラ向け1/1.55型CMOSイメージセンサー「IMX490」を開発した。

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トンネル出入り口でも、鮮明な映像を撮影


車載カメラ向けCMOSイメージセンサー「IMX490」の外観

 ソニーは2018年12月、車載カメラ向けにHDR撮影とLEDフリッカーの抑制を実現した、1/1.55型有効540万画素(2880×1860画素)CMOSイメージセンサー「IMX490」を開発したと発表した。月明りから太陽光まで広い外光環境において、障害物や標識などの交通環境を高い精度で認識することが可能となる。

 新製品は、独自の画素構造と露光方式を採用することで飽和照度を改善した。これにより、HDR機能とLEDフリッカー抑制機能を同時に利用した場合、ダイナミックレンジは120dBと従来の約3倍になった。10万ルクスの太陽光が前方を走行中の車両に当たって反射した場合でも、映像の白とびを抑えることが可能である。明暗差の大きいトンネル出入り口などでも、被写体を正確に捉えることができるという。

 一般的なHDR技術で課題となっている「モーションアーティファクト」と呼ばれるノイズの発生についても、これを抑制する独自の方式を採用した。さらに、感度特性は従来に比べ約15%改善された。このため、0.1ルクスという月明かり相当の照度環境でも、歩行者や障害物を認識することができるという。欧州の自動車アセスメントを手掛ける「Euro NCAP」の要件にも対応した。

有効540万画素のIMX490のサンプル動画(左)と有効200万画素相当のCMOSイメージセンサ−のサンプル動画(右)との比較 出典:ソニー

 ソニーは、新製品の量産出荷までに、自動車向け電子部品の信頼性試験基準「AEC-Q100 Grade2」を満たす予定である。自動車向け機能安全規格「ISO 26262」に準拠した開発プロセスを導入、機能安全要求レベル「ASIL D」にも対応した。さらに、イメージセンサーから出力される画像データの改ざんを防止するためのセキュリティ機能も実装している。

 新製品は、ユニットセルサイズが3.0×3.0μm、フレームレートは分解能10ビットで毎秒40フレーム、同12ビットで毎秒30フレームとなっている。パッケージは外形寸法が15.35×11.68mmの124端子プラスチックBGAで供給する。2019年3月よりサンプル出荷を始める予定で、サンプル価格(税別)は1万5000円である。

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