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ルネサス、IDT買収に向けた関係当局の承認を全て取得:買収完了は19年3月30日の見込み
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2019年3月23日、IDT(Integrated Device Technology)の買収について、関係当局の最終承認を取得したと発表した。これを受け、IDTの買収は同年3月30日に完了する見込みだとしている。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2019年3月23日、IDT(Integrated Device Technology)の買収について、関係当局の最終承認を取得したと発表した。これを受け、IDTの買収は同年3月30日に完了する見込みだとしている。
ルネサスがIDTを約7300億円で買収すると発表したのは、2018年9月11日のことだ。2019年前半の買収完了を目指し、中国、ドイツ、韓国、ハンガリー、米国の独占禁止法関係当局の承認を取得していった。今回、対米外国投資委員会(CFIUS)の承認を取得したことで、買収完了に必要な関係当局全ての承認を取得したとする。
ルネサスはIDTの買収で、短期的なコスト効率化効果としては年間で約8000万米ドル、中長期的には約9000万米ドル、収益面でのシナジーとしては中長期的に営業利益ベースで1億6000万米ドルを見込んでいる。
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