マウザー、マクニカと連携し「モノづくり」支援:Smart Sensing 2019
Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス)は、「Smart Sensing 2019」で、マクニカと共同運営する半導体・電子部品の通販サイト「マクニカ・マウザー」の概要を紹介するとともに、関連するサプライヤーがセンサー製品などを展示した。
通販サイト「マクニカ・マウザー」を窓口に
Mouser Electronics(マウザー エレクトロニクス)は、「Smart Sensing 2019」(2019年6月5〜7日、東京ビッグサイト)において、マクニカと共同運営する半導体・電子部品の通販サイト「マクニカ・マウザー」の概要を紹介するとともに、取引のあるサプライヤー数社がセンサー関連の注目製品などを展示した。
マウザーは、米国テキサス州に本社を置き、最新のICや電子部品を取り扱うネット販売商社。750社の製品約500万点を扱うだけでなく、100万点を超える製品を自社倉庫に在庫として常に保有しているのが強みである。事業規模の拡大に伴い、米国本社では倉庫の拡張工事計画を3年も前倒しで進めているという。
倉庫の自動化などにも積極的に投資する。製品受注から倉庫でのピックアップ、出荷体制が整うまでの平均時間はわずか15分と速い。注文が確定すると、24時間以内には本社倉庫から出荷されるという。このため、日本でも必要なICや電子部品を、短期間で調達することが可能だ。
同社が強みとする分野は、産業機器メーカーや中小規模のEMSである。また、車載システムへの取り組みも強化している。日本市場でも、産業機器や車載システムなどの分野に対し、積極的なアプローチを展開する。これらの活動を加速するのが、マクニカとの連携である。
マクニカ・マウザーを利用すると、500万点を超える製品を簡単にオンラインで購入できる。技術サポート力で強みを持つマクニカと連携したことで、顧客のモノづくりに関してデザインチェーンからサプライチェーンまで、ワンストップで提供することが可能となった。
Quadceptとの協業により、マウザーが有する膨大な部品のデータベースを活用できる回路基板の設計ツールも用意した。Quadceptが提供するサブスクリプション方式の「プリント基板CAD/3D」や「回路図エディター」は、最小限のコストで回路設計者が利用できる。マウザーのデータベースと連係しているため、回路設計中のエンジニアがCADの画面上から、使用する部品の単価や在庫状況、データシートなどをリアルタイムに確認することができるという。ブースでも回路設計のデモ展示を行った。
ブースにはこの他、タイコエレクトロニクスジャパンが気圧や圧力、温湿度、振動などを計測するためのセンサー製品、Wi-FiやBluetoothなど各種無線規格に対応する外付けアンテナなどを展示。日本モレックスはIP67対応のIO-Linkモジュールおよび、産業オートメーション向けの近接/RF IDセンサー製品などのデモ展示を行った。
アナログ・デバイセズは、動作時の消費電流が3.0μAと極めて小さい加速度センサーや、加速度センサーを応用した衝撃検出のデモを行った。太陽誘電は加速度センサーとBluetooth Low Energy(BLE)通信モジュール、電池を内蔵したボール形状の小型センサーユニットを用意し、らせん状のスロープを転がしてその動きを検出するデモを行った。個人での研究も容易に行えるよう、さまざまなお試しキットなども用意している。
東芝デバイス&ストレージは、拡張音声HMIソリューションのデモ展示を行った。Arm Cortex M4コアを内蔵したマイコン「TMPM4G6グループ」で、キーワード音声検出を行うスタンドアロンタイプ。応答速度は0.2秒以下と速い。
言語は日本語の他、英語、中国語に対応している。トリガーワードは「東芝スタート」で起動し、続けて「炊飯開始」「エアコン冷房運転」「音量アップ」などと話しかけることで、機器を制御することができる。既にカーナビゲーションなどに採用されているという。
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