IoTプラットフォーム向け通信モジュールを開発:ソフトバンクと村田製作所
ソフトバンクと村田製作所は、ソフトバンクのIoT(モノのインターネット)プラットフォームに対応する小型のLPWA(Low Power Wide Area)通信モジュールを共同開発した。
OMA Lightweight M2MとNIDO技術の両方に対応
ソフトバンクと村田製作所は2019年7月4日、ソフトバンクのIoT(モノのインターネット)プラットフォームに対応する小型のLPWA(Low Power Wide Area)通信モジュールを共同開発し、2製品を発表した。
新製品は、通信方式「NB-IoT」と「Cat.M1」に対応したモデル「Type 1WG-SB」と、「NB-IoT」に対応したモデル「Type 1SS-SB」の2製品。外形寸法は、Type 1WG-SBが12.2×12.0×1.6mm、Type 1SS-SBは10.6×13.2×1.8mmと小さい。一般的なLPWA通信モジュールに比べて実装面積を約半分に削減し、高密度実装を可能にした。
しかも、NB-IoTでIPアドレスを用いないNIDD(Non-IP Data Delivery)技術に対応している。NIDD技術の商用サービスが始まれば、NIDD技術を用いた機能を利用することが可能となる。
新製品を組み込んだ機器の動作制御には、標準的なATコマンドを採用しており、ソフトバンクが提供するIoTプラットフォームと容易に接続することができる。通信プロトコルは、Open Mobile Allianceが提唱する「OMA Lightweight M2M」に対応している。これにより、ソフトバンクのIoTプラットフォームと通信モジュール間のデータ通信量と消費電力を削減できるという。
新製品は2019年9月以降、ソフトバンクと加賀電子、伯東が販売を行う。
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