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送信IC+ISPにCISまで組み合わせて付加価値を出す半導体ベンチャーTechpoint(3/3 ページ)

監視カメラ/車載カメラ向けの長距離伝送用チップを手掛けるTechpoint。レシーバーICに強みを持つ同社だが、差異化しにくいトランスミッターICでは、ISP(Image Signal Processor)や、現在開発中のCMOSイメージセンサー(CIS)まで組み合わせて付加価値を高めようとしている。

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車載カメラの伸びが期待されている

 Techpointの売上高は2018年度(2018年12月期)において3109万米ドルで前期比0.1%減、営業利益は181万5000米ドルで前期比71.4%減。研究開発費が増したことによる減少だとする。ただし、2018年度第4四半期(10〜12月期)の売上高は890万8000米ドルで、四半期売上高として過去最高となった。これには車載カメラ向けチップの成長が貢献したという。

 売上高の比率を地域別で見ると、中国が最大で84%を占めている。その他は日本、台湾、韓国と、ほぼ東アジアで占められている。アナログHDカメラのメーカーが東アジアに集中しているためだ。

 2019年度の業績については、売上高が前期比5.3%増となる3274万5000米ドル、営業利益が前期比32.7%増の240万8000米ドルを見込む。車載カメラ向けでは前期比92.4%増の約918万米ドルと高い伸びを予測している一方で、監視カメラ向けは中国市場の冷え込みにより前期比10.5%減になるとみている。

 市場としては、監視カメラも車載カメラも右肩上がりの成長が予測されている。市場調査会社のMarketsandMarketsが2018年5月に発表したレポートによると、監視カメラの世界市場は2018年から2023年まで年率13.1%で増加し、2023年までに約683億米ドル規模に成長する見込みだ。車載カメラについても、Techno System Researchの調査によれば2018年には1億1000万台、市場規模が80億米ドルだったものが、2030年には2億3000万台、市場規模は218億米ドルに成長すると予測されている。Techpointは、2030年の218億米ドルにおける半導体の市場規模は約10億米ドルになるのではないかと算出している。蓬田氏は「市場のポテンシャルはまだまだ大きい」と強調した。

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