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情報通信技術の進化が促す次世代社会「Society 5.0」福田昭のデバイス通信(193) 2019年度版実装技術ロードマップ(4)(2/2 ページ)

今回は、第2章の大テーマの一つである「情報通信」の前半部分を紹介する。ここでキーワードとなるのが「Society 5.0」だ。

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「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」の5Gが次世代IoTのバックボーン

 ここからは、IoTデバイスの動向について少し説明しよう。世界のIoTデバイスは、2017年には275億個に達しており、2020年には403億個に増加すると予測されている。そして世界のデータトラフィック量は、2017年の122エクサバイト(注:エクサバイトは10の18乗バイト)/月から、2020年には254エクサバイト/月に増加し、さらに2022年には396エクサバイト/月に達すると予想される。

 増加するIoTデバイスとデータトラフィックを支えるバックボーンとなるのが、第5世代の移動通信システム(5G)である。現行の第4世代移動通信システム(4G)に比べて、第5世代の移動通信システム(5G)では通信速度が20倍に高まり、同時接続数(単位面積当たり)は10倍に増加し、通信の遅延時間は10分の1に短くなるとされる。言い換えると、「超高速」「多数同時接続」「超低遅延」となる。

 IoTデバイスでも、小型のセンサー端末と無線通信機能を一体化した「IoTセンサ無線モジュール」では、いささか事情が異なってくる。IoTセンサ無線モジュールが無線でやりとりするデータ量は、あまり多くない。従って、通信速度は低速で構わない。一方で、超小型の電池によって数年間は動作を維持できるだけの低い消費電力や、数多くの配置が可能な低いコスト、単位面積当たりの配置数を少なくするための長い通信距離といった性能が要求される。IoTセンサ無線モジュールの動向は、次回でもう少し説明したい。

次回に続く

⇒「福田昭のデバイス通信」連載バックナンバー一覧

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