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5G端末、中国で市場投入が相次ぐスマホ市場は低迷も(2/2 ページ)

中国のコンシューマーエレクトロニクス市場では例年、第3四半期(7〜9月期)に業績がピークに達する。市場では、ここ半年間にわたり低迷が続いていたが、大手スマートフォンメーカー各社は、5G(第5世代移動通信)対応機種を投入することにより、消費者の興味を復活させていきたい考えだ。

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独自OSを搭載するHuaweiスマホ

 2019年8月16日には、Huaweiの「Mate 20 X(5G)」が発売されている。ある統計によると、2019年8月13日時点で、オンライン注文の累計数は73万件に達したという。現時点で、このモデルは、5G SA(Standalone)およびNSA(Non-standalone)に対応する5Gデュアルモードの携帯電話として唯一市販されている製品である。さらに、Mate 20 X(5G)は、5Gと4Gの両方に対応したことにより、利便性は大幅に高まった。小売価格は6199元(約9万円)である。


Huawei「Mate 20 X(5G)」

 複数のソースによると、Huaweiのコンシューマービジネス部門でソフトウェア担当プレジデントを務めるWang Chenglu氏は、次期スマートフォン「Mate 30」を2019年9月19日に正式に発表することを認めた。同製品には、最新のチップ「Kirin 990」に加え、HuaweiのOS「EMUI 10」が搭載される見込みである。

 中国の大手通信事業者3社も、これに続いている。China Telecomのスマートフォン「ZTE Axon 10 Pro 5G version」は好調な売れ行きだという。価格は4999元(約7万3000円)から展開されている。

 ZTE Axon 10 Pro 5G versionと通常のバージョン(5G非対応)の大きな違いは、前者は5Gネットワークに対応するため、Qualcommのプロセッサ「Snapdragon 855」と外部のベースバンドチップ「X50」を搭載している点と、5G NSA規格に準拠している点だという。

 Xiaomiは近日中に2機種目となる5Gフラグシップモデルを発表する予定だが、具体的な製品名は明らかにしていない。「Millet 9s」という製品名だとする情報もあるが、確証はない。

 中国工業情報化部のリストでは、Xiaomiのこのモデルが「M1908F1XE」であることと、充電電力が45Wであることのみ確認することができる。

 2018年以降、vivoは新設したサブブランド「iQOO(アイクー)」によって、5Gスマートフォン市場における競争で最前線の仲間入りを果たしている。vivoは2019年8月22日、同社初となる5G対応スマートフォン「iQOO Pro 5G」を発表した。Snapdragon 855を搭載したハイエンドの機種となっている。


vivoのスマートフォン

 さらに、China Unicomによれば、vivoは、iQOO Pro 5Gに続く2つ目の5G対応スマートフォンとして「NEX 3」もリリースする予定だという。

 これら以外の中国メーカーも多数の5Gスマートフォンを市場に投入する予定だ。2019年8月、米国のキャリアSprintは、中国OnePlusの5Gスマートフォン「OnePlus 7 Pro 5G」を使用することを発表した。

【翻訳:青山麻由子、田中留美、編集:EE Times Japan】

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