Huaweiの5Gスマホ、HiSiliconの部品のみで5割を構成:製品分解で探るアジアの新トレンド(42)(3/3 ページ)
テカナリエは、5G(第5世代移動通信)対応スマートフォンを既に10機種ほど入手し、分解を進めている。その中でも注目の1台「Huawei Mate 20 X(5G)」は、HiSiliconの部品のみで約5割が構成されている。
3社の5Gチップを比較する
弊社は、5Gに関わるパワーアンプまで含めて全チップの開封を行った。
表1は、HiSilicon、Samsung、Qualcommのベースバンドプロセッサを開封した様子である。詳細は掲載しないが、全チップとも配線層を剥離し、内部機能を明確にした上で機能判定やプロセスを判定し、コスト計算なども行ってデータを作成している。全てのベースバンドプロセッサは内部に巨大なDRAMを持っているが、実装の仕方はいずれも異なっている。もちろん、これにはちゃんと理由があるのだが、ここでは割愛する(興味のある方は、ぜひテカナリエレポートを読んでいただきたい……!)
図4は、弊社で開封した5Gスマートフォン3機種に搭載されている、3社の主要チップの面積を縦軸に表したグラフだ。横軸の左側はアプリケーションプロセッサで、Samsungの面積が大きい。真ん中はベースバンドプロセッサで、こちらはHiSiliconの面積が大きい。右はトランシーバーで、3社ともほぼ同じ面積だ(ただしプロセッサは製造プロセスも異なるので、回路規模をそのまま読み取らないで欲しい)
5Gプラットフォームは第1世代である。各社各様の差が、図4のように顕著になっている。今後第2世代、第3世代へと進化を続けながら成熟したプラットフォームになっていくのだろう。
弊社では網羅的に5Gプラットフォームを入手し、全て開封、解析して、優勝劣敗を明らかにしていく。
なお、全てのチップは弊社ではSEM観察から機能解析まで行い、回路規模からAI(人工知能)性能まで算出している。5G時代も、チップ開封による判断は必須なのである。
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