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5kHzの高周波も検知する加速度センサー、STマイクロIIoT向け製品を一挙公開(2/2 ページ)

STマイクロエレクトロニクスは、「ET&IoT Technology 2019」(2019年11月20〜22日、パシフィコ横浜)で、5kHzの高周波も検知する加速度センサーによる予知保全や組み込みAI(人工知能)を用いた画像認識など、同社が展開するIIoT(インダストリアルIoT)をターゲットにした製品とそのデモを展示した。

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「STM32」シリーズ初のMPUを使ったソリューションも

 会場では、同社が2019年2月に発表した、STM32シリーズ初のMPU「STM32MP1シリーズ」を用いたデモも初披露していた。STM32MP1シリーズは、Arm Cortex-A7プロセッサとCortex-M4を搭載。Cortex-A7はオープンソースOS(Linux/Android)をサポートする一方、Cortex-M4コアはリアルタイムおよび低消費電力な処理を行うことができる。デモでは、モーターコントロールをCortex-M4で、HMI側をCortex-A7でそれぞれ処理しつつ、コア間通信によってリアルタイムで制御する様子が紹介された。

STM32MP1シリーズの概要とデモの様子(クリックで拡大)
こちらは、STM32Cube.AIを用いたAI画像認識のデモだ。Cortex-M7/M4ベースのデュアルコア32ビットマイコン「STM32H747XI」を使い、モニターに映る18種類の食品の画像をカメラで識別している様子が披露された。推論時間は200ミリ秒以下を実現している(クリックで拡大)

モバイル向け大気圧センサーの活用も

 同社がスマートフォン向けに提供してきた小型高精度のデジタル出力大気圧センサー「LPS22HH」や、スマートウォッチなど向けで10気圧防水の「LPS33HW」の応用ソリューションも紹介していた。これは、大気圧センサーを、掃除機などの家電や、空気ダクトなどの産業用途向けフローセンサーとして用いることで低コスト化を図るというものだ。例えば、一般的に掃除機に搭載されるフローセンサーと比較し、10分の1程度のコストを実現できるという。260〜1260hPaの絶対圧範囲や4μA未満の低消費電力、1Pa未満のRMSノイズなどが特長で、「掃除機やダクトでの利用であれば十分に対応できる。実際にEUでは既に複数社が、掃除機向けにこのセンサーを採用している」と説明していた。

フローセンサーを実現するデジタル出力大気圧センサーのデモ。ダクト内にセンサーを設置しており、ごみが詰まるたび、変化する気圧がモニターに表示された(クリックで拡大)
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