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MEMS加速度センサーで精密な「たわみ計測」を実現:16個並列でノイズを大幅に削減(2/2 ページ)
アナログデバイセズ(ADI)は「第6回鉄道技術展2019」(2019年11月27〜29日、幕張メッセ)で、同社の低ノイズMEMS加速度センサーを活用した「橋梁のたわみ測定ソリューション」などを展示した。
Massive MIMOでボディースキャンシステム
ADIとサクラテックが共同で開発したという、Massive MIMO(multi input multi output)イメージングレーダーシステムも展示していた。
両社は、A-DコンバーターなどADI製レーダーチップセットや低消費電力のFPGAを複数のTx(送信)、Rx(受信)素子のMIMOアンテナと組み合わせたモジュールによる「24GHz MIMOレーダープラットフォーム」の開発を進めており、これまでTx2チャンネル、Rx4チャンネルのモジュール「miRadar8」を用いたソリューションの提供などを行ってきた。
今回、参考展示として公開されたのが、Tx16チャンネル、Rx16チャンネルを搭載したレーダーモジュール「miRadar 256」だ。1つのモジュールで256チャンネルだが、さらに複数並べることで多チャンネル対応できるといい、例えば送信系1つに対して、受信系を8つ並べれば2048チャンネル相当の包囲検出精度が得られることから、「ウォークスルー式のボディースキャナーを実現できる」としている。
このほかにも、パートナー各社との各種ソリューションを展示していた。
このほか、60GHzのミリ波帯を利用した高速低遅延通信プラットフォームも紹介していた。展示されていたのは、ADIのアライアンスパートナー、ギガファームと共同開発している「GIGACONECT60」。免許が不要の帯域のため導入が容易かつ、10Gビット/秒(bps)の高速通信、1ミリ秒以下の低遅延通信が可能なシステムで、鉄道の車両間で用いられるイーサネットケーブルなどの置き換えや、ホームとの通信への利用を想定した展示内容だった。この他にも農機や建機のV2X(Vehicle to everything)通信や医療機器などの通信でも有効だとしている(クリックで拡大)
高精度3D測距センサーとして開発中のToF(Time of Flight)カメラのデモも展示されていた。ADIのアライアンスパートナーのCISが開発しているもので、ToFカメラはVGA解像度のCCDセンサー、RGBにはQuad VGA解像度でグローバルシャッター方式のCMOSイメージセンサーを採用した評価キット。WR(Wide Range)モードに対応し、26cm〜5mの範囲でシームレスな測距ができるとしている(クリックで拡大)
こちらは、ユークエストが2019年12月にリリースしたばかりの振動解析装置「EMQuest-VA」だ。ADIの3軸加速度センサー「ADXL356」を採用しており、80μg/√Hzの低ノイズ密度、±40gの高レンジに対応している。低消費電力でFFT(高速フーリエ変換)処理による周波数解析やアラーム発生など行うことができるマイクロコントローラー「ADuCM4050」を搭載。周波数解析は、3軸のうちの1軸を選択して使用している。大型ビルの加圧ポンプや、歯車装置、コンプレーサーなどにセンサー部を取り付けることで機器以上を判定する遠隔監視向けで、EMQuest-VA本体内でFFT処理まで行うため、単独で異常時発報が可能という(クリックで拡大)
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