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自然冷却で実用できる有機熱電モジュールを展示、世界初低温の熱源に置くだけ(2/2 ページ)

産業技術総合研究所(産総研)は「第19回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」(2020年1月29〜31日/東京ビッグサイト)で、「世界で初めて開発した」(同所)とする自然冷却で実用可能な有機熱電モジュールを展示した。

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さらなる低温熱源での利用や、LPWAの使用も目指す

 この日実演していたデモでは、PEDOT/PSS膜を200〜300枚程度用いたモジュール(1個当たり150〜200μV程度の出力)3個を直列に接続。100℃のホットプレート上に設置することで約50℃の温度差のある環境を構築しており、発生した電力を昇圧回路で昇圧し、温度、湿度センサー付きのBLEビーコンを駆動させる様子を公開していた。


デモの様子(クリックで拡大)

 今回のデモでは昇圧回路を利用したが、「モジュールの個数を増やせば、不要となる場合もある」と説明。今後も有機熱電材料のさらなる特性向上の余地があるといい、「将来的にはさらに低温の熱源で利用でき、LPWAが利用できるようなレベルの性能を持ったモジュールを実現したい」としている。


展示していた有機熱電モジュール。PEDOT/PSS膜を約300枚使用したものでも30g未満(保持具を抜けば10g程度)と軽量なことも特長だ(クリックで拡大)
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