ニュース
DMG森精機とNTT Com、ローカル5Gを用い共同実験:自律走行型ロボットを遠隔操作
DMG森精機とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、ローカル5G(第5世代移動通信)を活用して、自律走行型ロボット(AGV)を遠隔操作する実験を共同で行う。
生産現場の自動化やDX推進に向けた可用性を検討
DMG森精機とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2020年5月、ローカル5G(第5世代移動通信)を活用して、自律走行型ロボット(AGV)を遠隔操作する実験を共同で行うと発表した。工場内におけるローカル5Gの電波特性などを検証し、生産現場の自動化やデジタルトランスフォーメーション(DX:Digital Transformation)の推進に向けた可用性を検討していく。
共同実験は、2020年5月21日から2021年4月まで、DMG森精機の伊賀事業所で行う計画だ。28GHz帯の実験試験免許を取得し、ローカル5Gネットワークを構築する。生産現場では、無人搬送車に人協働ロボットを搭載したAGVが導入されており、ワークの着脱や工程間搬送などを行う。実験ではローカル5Gを介して、稼働中のAGVを遠隔操作する。
具体的な実験項目として、受信レベルの測定や干渉状況を調査する「電波伝搬試験」、遅延やスループット性能、パケット誤り率の測定など行う「通信品質試験」および、AGVに対してローカル5Gの通信が安定しているか否かの評価や、離れた場所にあるAGVについて稼働状況の見える化といった「AGVの遠隔操作試験」を予定している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ローカル5G、NSAからSAへの移行が技術的課題に
2019年12月に日本でも制度化されたローカル5G。Nokia(ノキア)は、制度化前から、日本企業とともにローカル5Gの実証実験やエコシステム構築を積極的に行ってきた。 - 三菱電機、名古屋製作所でローカル5Gの実証実験
三菱電機は、ローカル5G(第5世代移動通信)システムと自社のFA製品を用いた実証実験を名古屋製作所(愛知県名古屋市)内で始めた。 - ローカル5G向けSIMカードを20年3月から提供、DNP
大日本印刷(DNP)は2020年2月20日、ローカル5G(第5世代移動通信)向けのSIMカードを同年3月から提供開始する、と発表した。SIMカードのほか導入に関連するサービスなども提供していく予定で、2023年度までに5億円の売り上げを目指している。 - クアルコム、ローカル5G社会を支える実例紹介
クアルコムジャパンは、「ET&IoT Technology 2019」で、「ローカル5G」をテーマに、パートナー企業による最新のモデムチップを搭載した通信モジュールやスモールセルなどを紹介した。 - 公衆網から自営網への切り替えを5秒以下に短縮
情報通信研究機構(NICT)と東日本旅客鉄道(JR東日本)、鉄道総合技術研究所(鉄道総研)は、列車に設置した端末を用いて無線ネットワークを公衆網から自営網に切り替える実験を行い、平均5秒以下で切り替え可能なことを実証した。 - NEC、自営通信網向け学習型通信分析技術を開発
NECは、ネットワークの専門家がいなくても、「ローカル5G」などの自営無線網を常時高品質で利用することができる「学習型の通信分析技術」を開発した。