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京都セミコンダクター、高さがわずか1.1mmで波長範囲の広い赤外線フォトダイオードを製品化:福田昭のデバイス通信(247)(2/2 ページ)
京都セミコンダクターが、受光波長範囲が広く、高さが1.1mmと薄型の赤外線フォトダイオード(PD)を製品化した。同製品を、PDの解説と併せて紹介する。
血液の分析、放射温度測定、ガス同定などの用途を期待
このような受光波長の広い赤外線フォトダイオード(PD)は、さまざまな用途が期待できる。京都セミコンダクターはいくつかの応用分野を示してくれた。始めは「血液の成分分析」である。血液中には数種類のヘモグロビンが流れており、種類によって光吸収の波長特性が違う。そこで波長の異なる発光ダイオード(LED)による光を例えば指の血管に通して、透過光を今回の新製品で測定する。
次に、産業分野における「放射温度測定」への応用を説明してくれた。高温の物体は、温度がより高くなると発光波長のピークが短くなる。発光範囲は主に赤外線である。そこでSi PDとInGaAs PDの波長感度の違いを利用し、出力(光電流)の比率から物体の温度を求める。
さらに、産業分野における「ガスの同定」への応用が期待できる。ガス(気体)は光の波長によって吸収の度合いが異なる。未知のガスにいくつかの波長の光をLEDによって照射して透過光をPDで測定すれば、ガスが何であるかを同定できるようになる。
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