2系統の4K画像入力に対応した映像処理用LSI:CPUや周辺機能を1チップに集積
アイチップス・テクノロジーは、2系統の4K画像入力に対応し、動き適応補間IP変換や解像度変換、画像ひずみ補正などの処理を行うLSI「IP00C814」を開発し、サンプル出荷を始めた。
動き適応補間IP変換や解像度変換などを即時処理
アイチップス・テクノロジーは2020年7月、2系統の4K画像入力に対応し、動き適応補間IP変換や解像度変換、画像ひずみ補正などの処理を行うLSI「IP00C814」を開発し、サンプル出荷を始めた。
新製品は、動作周波数が最大660MHzのCPUコア「Arm Cortex-A9」に加え、JPEGコーデックやHDMIレシーバー、最大165MHz動作の高速A-Dコンバーター、ビデオデコーダー、LVDS/V-by-One HSトランシーバーなどを1チップに集積している。
これによって、2K出力の場合は2系統の4K入力、4K出力の場合は1系統の4K入力に対して、動き適応補間IP変換や解像度変換、画像ひずみ補正などの処理をリアルタイムで実行する。また、複数のプロジェクター装置によるマルチスクリーン表示に対し、境界部の輝度を調整するエッジブレンド機能も搭載している。
電源電圧は3.3V/2.5V/1.5V/1.2V/1.1V。パッケージは外形寸法が31×31mmの840端子プラステックBGAで供給。サンプル価格は2万2000円、量産時は3000個購入時の単価が6500円である。
同社はこれまで、プロジェクターやモニター、ビデオプロセッサなどで必要となる動き適応補間IP変換や解像度変換などを行う映像処理LSI「IP00C821」を供給してきた。この製品は、2系統の2K画像入力に対応しているが、今回サンプル出荷を始めた製品は、4K画像入力に対応する。
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