連載
プリント配線板市場の成長を牽引する「機能集積基板」:福田昭のデバイス通信(258) 2019年度版実装技術ロードマップ(66)(2/2 ページ)
この10年減少傾向が続いている国内のプリント配線板では、知識集約型の新しいアーキテクチャによる、付加価値の高いプリント配線板が望まれている。
労働集約型から知識集約型へ
そこで知識集約型の新しいアーキテクチャによる、付加価値の高いプリント配線板が望まれている。その代表が、「機能集積配線板(機能集積基板)」である。「機能集積配線板」は、電子部品と配線パターンを絶縁基板の表裏および内部に集積することで、システムあるいはサブシステムの機能を配線板の形状で提供する。
機能集積配線板は、従来のプリント配線板技術によっても製造できる。例えばインダクターや抵抗器、コンデンサーなどの受動部品は配線のエッチングによって形成できる。多層配線板の内部に半導体チップを内蔵させるには、表面実装技術が必要となる。ここで重要なのは、プリント配線板の完成後に電子部品をはんだ付けする工程ではなく、その手前であるプリント配線板の製造工程で電子部品を作り込むことである。
(次回に続く)
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