ニュース
ユーブロックス、GNSS測位プラットフォーム発売:最大4個のGNSS衛星群を追跡
ユーブロックスジャパンは、丈夫で消費電力が極めて小さいGNSS(全地球測位システム)測位プラットフォーム「u-blox M10」の販売を始めた。
消費電力は従来品の5分の1に削減
ユーブロックスジャパンは2020年11月、丈夫で消費電力が極めて小さいGNSS(全地球測位システム)測位プラットフォーム「u-blox M10」の販売を始めた。ウェアラブル端末や資産および家畜を追跡する用途などに提案していく。
u-blox M10は、1度に最大4個のGNSS衛星群を追跡できるため、高層ビルの谷間など受信が困難な場所でも測位データを配信することが可能である。レシーバーに採用している「Super-S技術」は、衛星信号が微弱であっても、測位信号とバックグラウンド・ノイズを区別して測位データを捉えることができる。RF感度も高く、アンテナの小型化が可能である。
また、バッテリー駆動機器に向けて電力消費も抑えた。連続トラッキングモードで消費電力が12mWになるよう設計されているという。この値は、メートル級GNSS技術を用いた同社従来品に比べ5分の1である。改良版Super-Eモードに切り替えると、バッテリーの利用時間をさらに伸ばすことができる。
この他、GNSSからのRAWデータ分析によるスプーフィング信号の検出、妨害電波の検出、インバンドRF干渉の影響を軽減するフィルターなどの機能が搭載されている。チップサイズは従来品に比べ35%縮小したという。
u-blox M10搭載の製品として既に、GNSSモジュール「MAX-M10S」とGNSSチップセット「UBX-M10050」の供給を始めている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- GNSS受信IC、デュアルバンド測位で消費電力9mW
ソニーは、デュアルバンドの測位が可能で、同時受信時の消費電力が9mWと極めて小さいGNSS(全地球衛星測位システム)受信IC「CXD5610GF」を開発した。IoT機器やウェアラブル機器などの用途に向ける。 - 携帯の電波のみで自宅待機者を追跡
台湾は、新型コロナウイルス感染症の拡大を阻止する上で効果的な取り組みを実施したとして、世界的な称賛を得ている。その一環として開発された「電子フェンス」は、隔離対象者を携帯電話機経由で追跡し、確実に自宅待機させるというシステムだ。 - 人と車の位置関係を特定する技術で特許を取得
東陽テクニカは、加速度センサーからの情報に基づき、人(歩行者)と自動車の移動軌跡を算出し、両者の位置関係を高い精度で特定する技術について、特許を取得した。 - 村田製作所、セルラーLPWA網で作業環境を管理
村田製作所は、セルラーLPWA(Low Power Wide Area)網に対応した「作業者安全モニタリングシステム」を開発、2020年7月から販売を始める。