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Micron、1αnm世代のDRAMの量産出荷を開始:前世代に比べメモリ密度は40%増
Micron Technology(以下、Micron)は2021年1月26日(米国時間)、1α(アルファ)nm世代を適用したDRAM製品の量産出荷を開始したと発表した。
Micron Technology(以下、Micron)は2021年1月26日(米国時間)、1α(アルファ)nm世代を適用したDRAM製品の量産出荷を開始したと発表した。具体的には、同社の台湾工場で、コンピューティング顧客向けDDR4メモリおよび「Crucial」(Micronのコンシューマー向けブランド)のPC向けDRAM製品の量産を開始。また、モバイル分野の顧客による認証用としてLPDDR4のサンプルの提供も開始した。
DRAMは、20nmから10nm世代の間に、1Xnm世代、1Ynm世代、1Znm世代、そして1αnm世代、1β(ベータ)nm世代のように微細化が進むとされているが、各世代の明確な加工寸法はメーカーにより差があり、はっきりと提示しないケースも多い。
Micronも具体的な寸法はリリースでは明かしていないが、メモリ密度はMicronの従来の1Znm世代に比べ40%向上するとしている。また、1αnm世代を適用したモバイルDRAMにおいては、同様に1Znm世代に比べ15%の省電力化を達成したとする。
1αnm世代では、まずは8Gビット品と16Gビット品をそろえる。2021年中に、1αnm世代をMicronのDRAM製品ポートフォリオ全体に統合し、データセンターからクライアント、コンシューマー、産業用途、車載といった、現在DRAMが使用されている全ての環境に対応する予定だ。
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