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ファブ装置への投資額、3年連続で過去最高を更新へ2022年に800億米ドル超の規模へ

世界の半導体前工程製造装置(ファブ装置)投資額は、2020年から3年連続で過去最高を更新し、2022年には800億米ドルを超える規模となる。SEMIが予測を発表した

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ファウンドリーとメモリに加え、パワー半導体やMPU向けも旺盛

 SEMIは2021年3月16日(米国時間)、世界の半導体前工程製造装置(ファブ装置)投資額が、2020年から3年連続で過去最高を更新し、2022年には800億米ドルを超える規模になるという予測を発表した。

 この予測は、最新の「World Fab Forecastレポート」に基づくもの。1374のファブ/ラインのデータを収録し、2021年以降に量産を始める100以上の計画も含めて予測を行っている。

 同レポートによれば、2020年のファブ装置市場は、2019年に比べて16%増加した。その後も成長を続け、2021年に15.5%増、2022年は12%増と、連続して過去最高を更新する見通しである。ファブ装置への投資額は2020〜2022年にわたり、全体で毎年約100億米ドルずつ増加することになる。

 この背景には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を抑制するための対策がある。通信機器やコンピュータ、医療機器、オンラインサービスなどの市場が拡大し半導体需要が逼迫(ひっぱく)、ファブ装置に対する投資を押し上げている。

 2021年と2022年において、ファブ装置への投資はファウンドリーとメモリ分野が大部分を占めるという。最先端技術への投資がけん引役となり、ファウンドリー向けは2021年に23%増の320億米ドルとなり、2022年も同水準の投資額が予測されている。

 メモリ向け投資額は2021年に280億米ドルを見込む。2020年に比べると1桁の成長である。内訳としてDRAMに対する投資額が、NAND型フラッシュメモリに対する投資額を上回るという。2022年はDRAM、3D NANDフラッシュに対する投資が増え、メモリ全体で前年比26%増と高い伸びを予測している。

 パワー半導体やMPUに対する投資も増える見通しだ。パワー半導体向け投資は2021年に46%、2022年に26%の増加をそれぞれ見込む。MPU向け投資も、2022年は前年比40%の成長を予測している。


ファブ装置向け投資額の推移 出典:SEMI

 ちなみに、ファブ装置への投資額はこれまで、1〜2年で好不況を繰り返す「シリコンサイクル」が存在してきた。直近で投資額が3年連続で成長したのは2016〜2018年である。さらにさかのぼると、1990年中ごろに4年連続で成長したことがあるという。

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