スペイン、「MWC 2021」の開催に向け入国制限を緩和:厳しいCOVID-19対策も
通信事業者の業界団体であるGSMA(GSM Association)は、大手モバイル企業数社が参加の取り下げを表明する中、世界最大規模のモバイル展示会「MWC(Mobile World Congress) 2021」を2021年6月28日〜7月1日に対面イベントとして開催するために全力を尽くしている。
通信事業者の業界団体であるGSMA(GSM Association)は、大手モバイル企業数社が参加の取り下げを表明する中、世界最大規模のモバイル展示会「MWC(Mobile World Congress) 2021」を2021年6月28日〜7月1日に対面イベントとして開催するために全力を尽くしている。
GSMAは、MWC 2021の開催期間中、参加登録した全ての参加者に「高技能技術者」資格を与えるようスペイン政府を説得し、了承を得たという。
スペインは海外からの入国を厳重に禁止しているが、GSMAは、米国や中国など、欧州連合(EU)以外の国からの「不要不急」の旅行者に対する禁止措置を取り下げるようスペイン当局を説得したという。
GSMAは声明の中で、「現在、EU外の国民によるスペインへの入国は禁止されているが、特定のグループに対しては例外が認められる。この特例措置は、バルセロナで開催するMWC 2021の登録者にも適用される」と述べている。
GSMAのCEO(最高経営責任者)を務めるJohn Hoffman氏は、「この決定は、これまで進めてきた綿密な計画と開催都市との強力なパートナーシップに対する信頼のたまものだ。今後もパートナーと緊密に連携しながら、安全で実りある体験を提供したい」と述べている。
こうした譲歩を確保するために、GSMAは登録プロセスを大幅に変更し、参加者の詳細情報を当局と共有している。ただし、「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染リスクの高い国」からの参加者は引き続き除外される。スペイン政府の除外リストに含まれる国は定期的に更新され、必要に応じて変更される。
この「パートナー」に、対面式の展示会への不参加を表明している多数の出展者が含まれるかどうかはまだ分からない。参加者は全員、COVID-19検査の陰性証明が必要で、常にマスクを着用しなければならない。
さらに、感染率の高いスペインへの渡航や滞在を企業や個人が安心して行えるかどうかも不明だ。
主催者側は、来場者数を例年を大きく下回る最大5万人に制限すると表明している。
GSMAは2021年初め、COVID-19感染のリスクを抑えるために、72時間ごとの検査および陰性証明の義務化など、厳しい体制を打ち出した。これに備え、多数の検査施設の用意を迅速に進めている。
なお、現時点で、MWC 2021へのオンライン出展のみを表明している企業は、Ericsson、Nokia、Intel、Cisco Systems、Google、InterDigital、ソニーなどがある。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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