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NXP、車載プロセッサをTSMCの16nm技術で量産:「S32G2」と「S32R294」の2製品
NXP Semiconductorsは、車載ネットワークプロセッサ「S32G2」とレーダープロセッサ「S32R294」について、TSMCの16nm FinFETプロセス技術を用いて、2021年第2四半期(4〜6月)より量産を始めた。
S32プロセッサが、より高度なFinFETプロセスへ移行
NXP Semiconductorsは2021年6月、車載ネットワークプロセッサ「S32G2」とレーダープロセッサ「S32R294」について、TSMCの16nm FinFETプロセス技術を用いて、2021年第2四半期(4〜6月)より量産を始めたと発表した。
S32G2は、セキュアなクラウドコネクティビティやOTA(Over the Air)アップデートを行うためのサービス指向ゲートウェイを可能にするSoCである。次世代車載アーキテクチャに対応するドメイン/ゾーンコントローラ、先進運転支援/自動運転システムに向けたASIL Dセーフティプロセッサなどの機能や性能も備えているという。
S32R294は、NCAP(新車アセスメントプログラム)向けのスケーラブルなソリューションや先進のコーナーレーダー、長距離フロントレーダーをはじめ、同時死角検知や車線変更支援、エレベーションセンシングなどに対応できる高い性能を持つ。
NXPは今後、S32車載プロセッサファミリについてTSMCの5nmプロセスに移行することも検討していく考えだ。
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