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Samsung、RFチップ向け8nmプロセス技術を発表:14nm比で電力効率が35%向上
Samsung Electronics(以下、Samsung)は2021年6月9日(韓国時間)、マルチチャンネル/マルチアンテナをサポートする5G通信向けに、8nm世代のRFチップ製造向けプロセス技術(8nm RF)を発表した。サブ6GHz帯からミリ波帯までサポートする1チップのRFソリューションを製造できるとする。
Samsung Electronics(以下、Samsung)は2021年6月9日(韓国時間)、マルチチャンネル/マルチアンテナをサポートする5G通信向けに、8nm世代のRFチップ製造向けプロセス技術(8nm RF)を発表した。サブ6GHz帯からミリ波帯までサポートする1チップのRFソリューションを製造できるとする。
既存の28nm世代、14nm世代のRFプロセス技術に続く、最新のRF用プロセスとなる。8nm RFでは、「RFextremeFET(RFeFET)」という専用アーキテクチャを新たに開発。これにより、消費電力を抑えつつRF特性を大幅に向上したとする。14nm RFに比べ、電力効率が最大35%向上し、RFチップの面積を最大35%削減できるという。
Samsungはリリースで、「当社のプロセス最適化は、寄生容量を最小限に抑えつつ、チャネル移動度を最大化する。RFeFETの性能が大幅に向上することで、RFチップのトランジスタ数と、アナログ/RFブロックの面積を削減することが可能だ」と述べている。
Samsungは2017年以降、累計で5億個を超えるRFチップを出荷している。
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