この記事は、2021年6月21日発行の「電子機器設計/組み込み開発 メールマガジン」に掲載されたEE Times Japan/EDN Japanの編集担当者による編集後記の転載です。
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「人材」が置き去りにされている経産省の半導体政策
日本で半導体業界への投資や政策の話が相次いでいるというのに、なんだか気持ちが晴れません。
2021年5月31日には、産業技術総合研究所(産総研)が、TSMCジャパン3DIC研究開発センターと共同研究を行うことを発表しました。TSMCが熊本に工場を建設する構想があると報道されたのは、皆さんご存じの通りです。さらに、ここ最近の最も大きな動きとして同年6月4日に経済産業省(経産省)が「半導体・デジタル産業戦略」を発表しました。
ここ最近、筆者は83ページにわたるその資料をずっと眺めています。もう本当にずーっと(仕事しろと上司に怒られそうなレベル)。
そして、資料を初めて見た時から、「なんか抜け落ちてない?」と気になっていることがあります。
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半導体不足は世界的に続いている。このような半導体供給不足はなぜ起きたのだろうか。今回は、原因の分析に加え、2016〜2018年に“スーパーサイクル”と言われたメモリバブルとの違いや、現在のこの狂乱状態はバブルなのか、そして、この供給不足はいつまで続き、どのような結末を迎えるのかを論じたい。