HDD大手Seagateの四半期売上高が6年ぶりに30億米ドルを突破:福田昭のストレージ通信(201)(2/2 ページ)
HDD大手ベンダーである米Seagate Technologyの2021年4月〜6月期の業績を紹介する。2015年1月〜3月期以来の高い収入を記録した。
HDDとSSDのいずれも3四半期連続で売り上げが伸びる
Seagateは製品別の売上高を、「HDD製品」と「その他(SSD製品やシステム・ソリューションなど)の製品」に分けて公表してきた。売り上げのほとんどを占めるのは、「HDD製品」である。
2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)に「HDD製品」の売り上げは前四半期比(前期比)9.8%増、前年同期比17.9%増の27億3700万米ドルとなった。前期比は3四半期連続で増加した。前年同期比では4四半期ぶりに上昇に転じた。
2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)の、「その他(システム・ソリューションやSSD製品など)の製品」の売り上げは2億7600万米ドルである。前年同期比が41.5%増と大きく伸びた。前期比は16.0%増である。前年同期比は2四半期連続の増加、前期比は3四半期連続の増加となった。
大容量HDDの総出荷記憶容量が3四半期連続で過去最大を更新
Seagateは、HDDの総出荷記憶容量と1台当たりの記憶容量(平均記憶容量)を製品分野別に公表してきた。製品分野は「大容量品(マスキャパシティ品)」と「既存品(レガシー品)」に分けている。マスキャパシティ品には、ニアラインHDD、画像データ格納用HDD、NAS(Network Attached Storage)などが含まれる。レガシー品にはミッションクリチカルHDD、デスクトップPC用HDD、ノートPC用HDD、デジタルビデオ録画用HDD、ゲームコンソール用HDDなどが含まれる。
マスキャパシティ品の総出荷記憶容量は、2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)に123.3EB(エクサバイト:1018バイト)に達した。前四半期比(前期比)では11%増である。3四半期連続で過去最大を更新した。マスキャパシティ品の大半を占めるニアラインHDDの総出荷記憶容量は101.4EBである。前の四半期と比べて6%増えた。
マスキャパシティ品の平均記憶容量(1台当たりの記憶容量)は9.4TB(テラバイト)で、前四半期と比べて0.2TB減少した。
HDD全体の売上高に占めるマスキャパシティHDDの割合は69%である。前の四半期に比べて4ポイント上昇した。
レガシー品の総出荷記憶容量は、2021会計年度第4四半期(2021年4月〜6月期)は29.1EBである。前の四半期に比べて0.1EB減少した。平均記憶容量は1.9TBで、前の四半期に比べて0.1TB増加した。
HDD全体の総出荷記憶容量は152.3EBである。前四半期比9%増となり、2四半期連続で過去最大を更新した。HDD全体の平均記憶容量は5.4TBである。前の四半期に比べて0.3TB増加した。
(次回に続く)
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