2021年7〜9月ウエハー出荷面積、過去最高を更新:2021年4〜6月に比べ3.3%増加
SEMIは、2021年第3四半期(7〜9月)における半導体向けシリコンウエハーの出荷面積が、四半期ベースで過去最高となる36億4900万平方インチになったと発表した。シリコンウエハーの世界需要は、引き続き高水準で推移するとみられている。
新たなファブが立ち上がり、引き続き高水準で推移
SEMIは2021年11月4日(米国時間)、2021年第3四半期(7〜9月)における半導体向けシリコンウエハーの出荷面積が、四半期ベースで過去最高となる36億4900万平方インチになったと発表した。シリコンウエハーの世界需要は、引き続き高水準で推移するとみられている。
SEMIは、SEMI Silicon Manufacturers Group(SMG)によるシリコンウエハー業界の分析結果を基に、四半期ベースの出荷実績を発表している。半導体向けシリコンウエハーは、2021年第2四半期(4〜6月)に35億3400万平方インチになり、過去最高の出荷面積になった。第3四半期はさらに前期を3.3%も上回り、過去最高の出荷面積を更新した。2020年第3四半期に比べると、16.4%の増加になる。
SEMI SMG会長でShin-Etsu Handotai America技術TS副会長を務めるNeil Weaver氏は「シリコンウエハーの出荷面積は、第3四半期に新記録を達成したが、全ての口径で出荷面積は増加している。今後数年間で多くの新しいファブが立ち上がる。このため、シリコンウエハーの需要は、引き続き高い水準で推移すると予想される」とコメントした。
今回発表された数値は、ウエハーメーカーがエンドユーザーに出荷した、バージンテストウエハー、エピタキシャルウエハーを含むポリッシュドウエハーと、ノンポリッシュドウエハーを集計したものである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ASMLの新型EUV装置、ムーアの法則を今後10年延長可能に
ASMLが、新しいEUV(極端紫外線)リソグラフィ装置の開発計画を発表した。EUVリソグラフィツールは今や、世界最先端の半導体市場において非常に重要な存在となっている。その分野で唯一のサプライヤーであるASMLの経営幹部によると、今回の新型装置の開発により、ムーアの法則はこの先少なくとも10年間は延長される見込みだという。 - AIチップ開発の「ユニコーン企業」Hailoが1億3600万ドル調達
イスラエルを拠点とするAI(人工知能)チップのスタートアップHailoは、シリーズCの投資ラウンドにおいて1億3600万米ドルの資金を調達した。同社がこれまでに調達した資金は、2億2400万米ドルに達することになる。また同社は、ユニコーン企業(企業価値が10億米ドル以上で、非上場の民間新興企業)としての位置付けを獲得したと報じられている。 - ウエハー出荷面積、2024年まで旺盛な成長続く
SEMIは、半導体向けシリコンウエハーの出荷面積を予測した。2021年は前年に比べ13.9%増加し、過去最高の約140億平方インチとなる見込み。さらに、2024年までは旺盛な成長が続くと予想した。 - Micron、今後10年で1500億ドルを投資へ
Micron Technology(以下、Micron)は2021年10月20日(米国時間)、最先端のメモリの研究開発および製造に、今後10年間で1500億米ドル以上を投資する計画だと発表した。米国の工場を拡張する可能性もあるとする。 - ファブライト化を強調、300mm工場への移行を急ぐ
onsemi(オンセミ)の社長兼CEOであるHassane El-Khoury(ハッサーン・エルコーリー)氏は2021年9月、日本のメディアとの合同インタビューをオンラインで行った。 - パワー/化合物半導体生産能力、23年に月1000万枚超へ
SEMIは2021年10月12日(米国時間)、世界のパワー半導体/化合物半導体工場の生産能力が、2024年に200mmウエハー換算で月産1060万枚規模に達するとの予測を発表した。