ニュース
21年7〜9月の半導体製造装置販売、四半期最高額を更新:前年同期比38%増の268億米ドルに
SEMIは2021年12月1日(米国時間)、半導体製造装置(新品)の2021年第3四半期(7〜9月)における世界総販売額が、これまでの四半期最高額を上回る268億米ドルになったと発表した。
SEMIは2021年12月1日(米国時間)、半導体製造装置(新品)の2021年第3四半期(7〜9月)における世界総販売額が、これまでの四半期最高額を上回る268億米ドルになったと発表した。第2四半期(4〜6月)と比べて8%増、前年同期と比べ38%増だった。
第3四半期世界総販売額について、SEMIプレジデント兼CEOのAjit Manocha氏は「通信、コンピューティング、ヘルスケア、オンラインサービス、自動車など広範な市場からの旺盛な長期的需要によって、半導体製造装置市場の驚異的な四半期連続成長がけん引されている。半導体産業はチップ不足そしてパンデミックという世界の破壊的変化に際して素晴らしいレジリエンスを示している」とコメントしている。
地域別販売額をみると、最も販売額が大きかったのは台湾で73億3000万米ドル(前四半期比45%増、前年同期比54%増)だった。次いで、中国が72億7000万円で、前四半期比12%減、前年同期比29%増だった。
地域 | 2021年 7〜9月 |
2021年 4〜6月 |
2020年 7〜9月 |
前四半期比 | 前年同期比 |
---|---|---|---|---|---|
台湾 | 73.3 | 50.4 | 47.5 | 45% | 54% |
中国 | 72.7 | 82.2 | 56.2 | ▼12% | 29% |
韓国 | 55.8 | 66.2 | 42.2 | ▼16% | 32% |
北米 | 22.9 | 16.8 | 13.7 | 36% | 67% |
日本 | 21.1 | 17.7 | 22.4 | 19% | ▼6% |
その他地域 | 13.5 | 8.4 | 6.0 | 62% | 126% |
欧州 | 8.7 | 7.1 | 5.8 | 22% | 50% |
合計 | 267.9 | 248.7 | 193.8 | 8% | 38% |
出所:SEMI およびSEAJ, 2021年12月 |
日本市場における第3四半期の販売額は、21億1000万米ドルで前四半期比19%増だったが、前年同期比では6%減でマイナス成長になった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 半導体製造装置、四半期ベースで過去最高額に
SEMIによると、2021年第2四半期(4〜6月)の半導体製造装置(新品)世界総販売額は前期(2021年第1四半期)に比べ5%増え、248億7000万米ドルとなった。四半期の販売額としては過去最高だという。 - 2022年の世界半導体市場規模は6000億米ドル超へ
世界半導体市場統計(WSTS)は2021年11月30日、2021年秋季の半導体市場予測を発表した。 - 2021年7〜9月ウエハー出荷面積、過去最高を更新
SEMIは、2021年第3四半期(7〜9月)における半導体向けシリコンウエハーの出荷面積が、四半期ベースで過去最高となる36億4900万平方インチになったと発表した。シリコンウエハーの世界需要は、引き続き高水準で推移するとみられている。 - 「半導体不足」は本当か? クルマ大減産の怪
筆者は4月21日に、『半導体不足は「ジャストインタイム」が生んだ弊害、TSMCが急所を握る自動運転車』を寄稿し、その記事の中で、なぜ車載半導体不足が生じたかを分析した。しかしどうも、現在起きている現象は、それとは異なるように感じる。そこで本稿では、再度、クルマがつくれない原因を半導体の視点から考察する。 - 2021年に最も売上高成長を果たす半導体メーカーはAMDか
IC Insightsは2021年11月、半導体メーカー売上高上位25社の2021年売上高成長率予測を発表した。それによると、2021年に最も2020年比で売上高を伸ばす半導体メーカーは、AMDだという。 - GPUの供給の混乱、この先も続く見通し
GPUの供給ネットワークは、2021年第3四半期もジェットコースターのような混乱が続いている。ある業界アナリストは、「ジャストインタイムの在庫管理に過度に依存していることがこの混乱を招いた」と指摘している。