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東陽テクニカ、液晶物性評価システムの販売を開始:さまざまな評価測定機能を集約
東陽テクニカは、液晶パネルの不良検出や液晶材料の評価を、高い精度で効率的に行える液晶物性評価システム「LCE-X」シリーズを開発、2022年1月14日から全世界で販売する。
不純物イオン検知で測定周波数範囲拡大、VHR測定は高精度を実現
東陽テクニカは2022年1月、液晶パネルの不良検出や液晶材料の評価を、高い精度で効率的に行える液晶物性評価システム「LCE-X」シリーズを開発、2022年1月14日から全世界で販売すると発表した。
同社はこれまで、液晶パネルおよび液晶材料を評価するための測定機器として、電圧保持率測定システム「VHR型」や液晶物性評価システム「6254型」、TFT-LCD評価システム「LCM-3型」などを開発し販売してきた。LCE-Xシリーズは、これらのシステムを統合した製品となる。
イオン密度測定では、測定する周波数範囲を0.001Hz(従来は0.01Hz)までと、これまでより大幅に拡大した。これによって、不純物イオンによる微小な電流ピークの検出が容易となった。電圧保持率(VHR)測定では、繰り返し精度を高めた。この結果、従来に比べ信頼性の高い品質管理が可能になるという。
さまざまな評価測定機能を1台に集約したことで、機器間の複雑な配線作業が不要となり、ノートPCとLCE-XシリーズをUSB接続するだけで、電気特性の測定や解析を行うことができる。制御・解析用ソフトウェアも刷新した。測定結果の自動保存機能を拡充するなど、作業効率の改善を可能とした。LCE-Xシリーズの販売価格は個別見積もりとなる。
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